bluesoyaji’s blog

定年後の趣味、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、化石採集、鉱物採集、文学、読書、音楽など。高校生や受験生のみなさん、シニア世代で趣味をお探しのみなさんのお役に立てばうれしいです。

化石採集 上勝町 徳島県

 

 

 

化石採集 上勝町 徳島県

 

勝浦町で化石を探したあと、さらに山深い上勝町へ向かいました。


彩りビジネスで有名な町で、全国からたくさんの視察が来る地です。

http://www.kamikatsu.jp/kankou/


正木ダムを通り、さらに進むと、人家の多い地域があります。

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そこで駐車して勝浦川の河床に降りる階段を下ると、泥岩が露出した箇所がありました。


表面を観察しても、化石は見つかりません。ところが、岩の上に散らばっている破片を手に取ると、小さい貝の化石がいくつか入っていました。

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先行者が割って捨てていったものでしょう。「なんぼでもあるやん」とうれしく思って、探してみました。

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中には数センチの大きさの貝化石が入ったものありました。

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車に母を残していたので、5分ほどで切り上げました。


雨が降って水かさが増すとこれらの化石は流されてしまいます。


次回は、ハンマーとタガネを持って、じっくり探してみたいポイントでした。

 

5万円以下のノートパソコンを購入しました

 

ノートパソコンを購入しました。ブログを書くためと、データベースソフトのACCESSを使いたかったためです。


AMAZONがタイムセールをしており、みているとDELLのノートパソコンが安そうだったので、検討してみました。


予算は5万円以下。持ち運びしやすく、使い勝手のいいものが条件です。

Microsoft Officeは、昨年購入済みだったので、Officeなしのモデルを選びました。みなさんの感想などを参考にして決めたのがこれです。

 

Dell ノートパソコン Inspiron 11 Pentiumモデル ホワイト

17Q32W/Windows10/11.6インチ/4GB/128GB https://www.amazon.co.jp/dp/B01KZLB6QK/ref=cm_sw_r_cp_api_nRc.ybF31M7KB

 


購入時は、43520円でした。

大きめのアマゾンの箱で届きました。

 

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 開けるとDELLの箱が。

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丁寧に梱包されています。
出してみると、つやのあるホワイトで、安物ぽくはなかったです。

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WIFIの設定はすごく簡単でした。続いてOfficeをダワンロードします。
これは20分ぐらいかかりました。
この時に、マイクロソフトアカウントというものを要求されます。これをどこにメモしていたかを探すのに手間取りました。普段使いませんから、必要となると困ります。iphoneのメモに残っていました。


DROPBOX,EVERNOTE,GOOGLE DRIVEと、思いつくところすべてに保管しておきました。


IDやパスワードは、管理が大変ですね。このあたりを楽にできる方法はないのでしょうか。

 

使ってみての印象は、キーはやや堅めで打ちやすく、大きさも適切です。


液晶は普通、特に見にくいとか、美しすぎるとかは感じませんでした。
シンプルな道具感が強いです。

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一点だけ気になることがありました。
液晶を開くと、重さで本体(キーボード側)が浮き上がり、不安定になります。キーを打つときに、手元側が浮いていてガタガタするのです。これは気になります。打つときに両手で押さえるようにすればよいのですが、離すとガクガクします。


学校の机の脚が浮いて、ノートを書くときに天板が動くあの嫌な感じに似ています。


まあ慣れればすむことですが。
それ以外は満足です。価格も手ごろだったので、よい買い物をしたと思いました。

 

追記
タッチパッドが慣れていないので、マウスを買いました。
本体の色に合わせました。
快適です。f:id:bluesoyaji:20170423133549j:image

 

古典三千冊の読書で初めて文学について発言できる

 

大西巨人 「いつもそばに、本が」 朝日新聞 2001年2月4日

 

4月から転勤で、荷物の整理をしていると、クリアファイルに挟まれて新聞記事のコピーが3枚出てきた。


1枚目は、大西巨人の横顔写真と「古典千冊3回読め」と菊池寛 という見出し。

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記事内容は、大西巨人が福岡高校時代(1930年代中頃)、学校の講堂で聞いた菊池寛の講話の紹介である。

 

「諸君が、文学について何かを語ろうと思ったら、まず極め付きの古典を千冊、一冊を三回、読め。すると、諸君は、極め付きの古典三千冊を読んだことになる。そこで初めて、諸君は、文学について発言することができる。」と言った。菊池寛のこの言葉を、私は、感動して(実践的に)肝に銘じた。

 

さらに、大西巨人は、指導教官であった秋山教授の言葉、「人は、二十五歳までに、良書を言わば『濫読』して、まともな読書の習慣をしっかり身に付けるべきである」を「感動して(実践的に)肝に銘じた」と書いている。

 

菊池寛の「極め付きの古典三千冊」を読んで初めて、文学について発言できるという言葉は、たしかにそうであろうと納得できる。

 

しかし、自分が実践できるかと言えば、それは現実的ではない、不可能な数字ではないだろうかと思ってしまう。


この弱気なり、そこまでしなくてもという甘えなりが、現在の自分を作っていることに思い当たる。

 

楽器のマスターなど、その道の上達のためには、少なくとも一万時間の練習が必要といわれる。一日に三時間練習して、十年間で一万時間を超えることになる。

 

三千冊の古典読書も、一日三時間で一冊読むとして、一年で三百冊少々、三千冊には十年近くかかる。

 

どちらにしろ、気の遠くなるような努力とその持続が必要だ。


自分には無理だと思う人が多いのではないか。

 

そこで見方を変えてみよう。
菊池寛のこの言葉はキャッチコピーであり、頑張れよという励ましだととらえてみてはどうだろうか。

 

菊池寛は、文芸春秋社を作るほどの人である。ある意味、アイデアも優れていたはずだ。青年を叱咤激励するため、この三千冊の読書というわかりやすいキャッチコピーを示したと見ることができないだろうか。

 

まずは、自分のやりたいこと、目指していることに、大いに力を注げよ、そのように薦めていると考えよう。


三千冊の古典読書を文字通り実践できるのは、大西巨人レベルの奇才のみなのだから。

 

神山町の枝垂れ桜が美しかった

 

 

4月1日、徳島県神山町の枝垂れ桜を見に行きました。

 

県道沿いは、残念ながらつぼみでした。

 

道の駅もまだ咲いていませんでした。

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明王寺に初めて行ってみました。

 

狭い道の奥に臨時駐車場があり、そこから少し登ります。

 

屋台が出ていて、桜祭りの雰囲気が味わえます。

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まだ満開ではなかったので、混雑もなくて、のんびり、ゆっくりと見学できました。

遠くの山は積雪しています。岳人の森もまだ雪の中かなと思いながら、歩くとお寺に着きました。

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イベントをやっていて、音楽演奏がいい感じでした。

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辺りを散策して、無人販売でレモンと梅干しを購入しました。

満開は来週ごろでしょうか。

その時は人出も多く混雑しそうなので、

かえって今日の方がよく見えたと満足して帰りました。

神山町は素敵な所です。ぜひ一度行ってみてください。

 

年度末の片付けが大変でした

 

年度末、皆さん、片付けで消耗していませんか?

転勤のための職場の片付けが大変だったので、記録しておくことにします。

二箇所の机と物置部屋合計3箇所を二日間で片付けようとしたが、無理だった。

その理由1つは、紙の書類の処理が膨大だったこと。個人情報満載の書類とそのまま捨てても良い書類とを分別し、シュレッダーにかける手間が大変だった。

ファイルに閉じて大事に保管していたが、ほとんどの書類は二度見ることがなかったので、役にたたないうえに、保管の負担が増えただけだった。

2つ目は、仕事に使うだろうと思ってため込んでいた書籍の片付けが大変だったこと。

少なくとも4年間は全く使っていない、再読もしなかった書籍が段ボールに6箱分あり、保管しているだけで何の役にも立たなかったことがわかった。
必要なものを半分に絞り、4月以降にまた引き取りにくるまで少しの間、職場に置かせてもらうことにした。
今後購入する本は電子書籍に絞るべきかもしれない。

3つ目は、仕事で使っていたパソコンに個人情報が残っていて、削除に手間がかかったこと。

自前でインストールしていたソフトをアンインストールするのに時間がかかった。
パソコン利用の自由度が高いことがアダになった。

EvernoteやDropboxなどのソフトをアンインストールして、メールのアカウントも削除をする。
普段は便利だが、転勤となると手間がかかる。

これからは、半年か三か月に一度は、大掃除をして、身辺を身軽にしておこう。

生産性のない仕事に疲れ果ててしまった。

まずは紙の書類をスキャナでデジタルデータにして、紙は捨てる方法に取り組みたい。

気になった言葉 「滅びるね」「はっきり言うのは、駄目なんです」最近の読書より

 

青空文庫 『三四郎』夏目漱石

 http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/794_14946.html

 

―あなたは東京がはじめてなら、まだ富士山を見たことがないでしょう。今に見えるから御覧なさい。あれが日本一の名物だ。あれよりほかに自慢するものは何もない。ところがその富士山は天然自然に昔からあったものなんだからしかたがない。我々がこしらえたものじゃない」と言ってまたにやにや笑っている。三四郎は日露戦争以後こんな人間に出会うとは思いもよらなかった。どうも日本人じゃないような気がする。
「しかしこれからは日本もだんだん発展するでしょう」と弁護した。すると、かの男は、すましたもので、
「滅びるね」と言った。

 

この部分について言及されているのが、次の文章です。引用します。

 

「漱石のことば」姜尚中 集英社新書

 

「三四郎」の中で、東京帝国大学に受かった三四郎が、熊本から上京する汽車の中で教師の広田先生に出会う場面があります。時は明治四〇年頃。日露戦争の戦勝によって、世の人はみな、これで日本も一等国へ仲間入りしたと自惚れムードに浸っています。そんな様子を斜に見て、先生はこう言い放ちます。「滅びるね」
三四郎は日本人ではない者に出会った気がして、仰天します。
当時の日本は欧米列強に追いつけ追い越せで近代化への道を突っ走っていました。が、漱石はそのありようを疑問の目で眺めていました。広田先生は漱石の分身的な人物であり、つまり、彼は漱石の気持ちを代わりに語っているのです。

 

 

明治以降、近代化へ突っ走る日本の行き着く先を予見していた漱石の鋭い批評として、発せられた言葉。


その予見が三六年後、日本の敗戦となって的中しました。優れた作家の時代を見る目はすごいですね。


現代でもこのような発言をすれば、炎上すること間違いなしでしょう。


改めて夏目漱石の知性を認識しました。

 

次は、大西巨人の特集からです。

「大西巨人 抒情と革命」河出書房新社

 

 

この頃の風潮の中でいけないと思うのは、「これだ」と言う主張することがなんとなく憚られるように考えられていること。「俺は、いろいろ検討した結果、こうする。たとえ、『牢屋にぶちこむぞ』と言われても、決意は変わらない」とはっきり言うのは、駄目なんです。歓迎されるのは、「Aと言う考え方はいいが、Bも正しい。Cも悪くない」というよたよたっとした言い方。こういう言い方をすると、「なかなか幅広い考えの持ち主である」と評価される。

 

対談の一部を引用しました。

ネットでもこの種の「よたよたっとした」意見が散見されます。

熟考せず、他人の意見を鵜呑みして、あちこちから引用し続けると、このような「歓迎される」意見の発信者になってしまうのでしょう。

 

私も気をつけます。 

 

『生き心地の良い町』岡 檀著 講談社を読んで考えた

 

 

『生き心地の良い町』
岡檀 講談社

本日、読了しました。偶然、こんなニュースを目にして、考えることがあり、書いておきます。

 

成人の4人に1人が自殺を考えたことがあることが、厚生労働省の調査で分かった。21日に発表された意識調査で、過去に実施した2008年と12年の調査と比べて増加傾向にある。別の統計によると自殺者数は減っているが、厚労省は自殺に陥るリスクは根強いとみて対策を検討する。

朝日新聞デジタルよりhttp://www.asahi.com/sp/articles/ASK3P3QR5K3PUTFK005.html

 

この本で取り上げられた海部町は徳島県海部郡にあります。私が育った市が海部郡と隣接します。

若い頃の感覚で言うと、由岐町、日和佐町、宍喰町は観光や漁業でよく知られているけれど、海部町って何があったっけ?という感じでした。

通り過ぎたことはあっても、海部町に遊びに行ったことはありませんでした。


その海部町が、自殺のもっとも少ない地域として筆者の研究に取り上げられていることに関心を持ち、読んでみました。

著者の考える「自殺予防因子」として、5点が上げられています。
・いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい
・人物本位主義をつらぬく
・どうせ自分なんて、と考えない
・「病」は市に出せ
・ゆるやかにつながる

 

詳しくは本を読んでもらうとして、ざっくり紹介すると、海部町のコミュニティは、多様性を重視し、年長者が威張らず、政治に参画する人が多く、悩みやトラブルは早めに周囲に相談する、コミュニティの人間関係が固定していないで、人の出入りが容易であるといった特徴を持ちます。


いくつかのエピソードが紹介されているので、それを手がかりにして、これらの特徴を理解することができます。

 

そのルーツは海部町の歴史にあり、江戸時代に多くの移民が流入してできあがったという町の成立事情によるということです。近隣の町との際だった違いは、そこにあるそうです。

 

私が育った町も海部町と同様、海沿いの港町で、漁師もいて、人口の密集した町内がありました。


おおらか、のんびり、気前がよいといった気風はありましたが、海部町のような、人間が「賢い」という印象は感じません。やはり、海部町には独特のものがあるのでしょう。ちょっと住んでみたい気持ちになりました。

 

自殺やうつの原因を取り除くことは不可能だけど、自殺を予防する因子を見つけて、それを強化することで自殺やうつを減らしたり防いだりすることはできると思います。本書は大いにその参考となります。

 

最近は、若い人のあいだで、田舎暮らしや、田舎へ移住することがブームになりつつあるそうです。

でも、田舎といっても、海部町のような自殺の最少地域もあれば、自殺発生率の高い地域もあります。

もし、その地の特徴をよく知らずに移住してしまうと、地域にとけ込めず、転住を余儀なくされるでしょう。


その地域の気風、コミュニティの結びつきのありよう、人心、価値観などをできるだけ調べて理解した上で、田舎に移住する必要がありそうです。


そういう意味でも、本書は移住を考えている若者にも参考になります。

 

生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある 

 

国公立大学二次試験 静岡大学 大学入試問題 「街場の憂国論」内田樹 2015年 人文社会学部

 

静岡大学 2015年 人文社会学部(言語文科学科)
「街場の憂国論」内田樹

河合塾のサイトで読めます

http://kaisoku.kawai-juku.ac.jp/nyushi/honshi/15/si1.html

 

現代文としていますが、「問三 あなたはどのような情報社会が望ましいと考えていますか。また、それを実現するためにはどうすればいいと考えますか。」とあるとおり、小論文問題です。


要旨をまとめてみました


情報格差の拡大

「情報貴族」階層ー良質の情報を選択的に豊かに享受
「情報難民」階層ー良質な情報とジャンクな情報が区別できない


「情報の無政府状態」出現の予感

「情報平等主義」

  日本ー全国紙ー情報資源の分配 「一億総中流」的
   欧米ー「クオリティペーパー」知識階級のためのもの
「情報平等主義」崩れようとしている
 「情報のビッグバン」インターネットの出現
  新聞報道の劣化


「クオリティの高い情報の発信者」「情報価値を適切に判定できる人」ー良質な情報が集積
「情報の良否が判定できないユーザー」ージャンク情報が集積
   |
 話を単純にしたがる→「陰謀史観」に飛びつく=世の中の不幸はそれによって受益している悪の張本人の仕業という解釈
   ↓
  全能感ーマスメディア情報を「嘘」だと退ける→「情報難民」の発生
情報の二極化→権力、財貨、文化資本の分配に反映→階層社会の出現
「情報平等社会」に戻す→新聞が責務を担う

 
本文は読み取りやすい内容なので、難しくはありません。自分の考えをきちんと表現できるように、小論文対策をしておきましょう。

また、他の小論文を書くための参考として、この文章を読んでおくと良いでしょう。

 

街場の憂国論 (犀の教室)

小論文の対策にお勧めです。

 

田村のやさしく語る小論文―代々木ゼミ方式 

   

 

浪人生活のメリットとデメリットを考えてみました

 

浪人を考えている人、その保護者の方へ
進路担当の高校教師がアドバイスします

もう一年受験勉強をしようかと浪人を考えている人に、浪人することのメリットとデメリットをあげてみました。


私自身、浪人生でした。教師になり進路を担当して、大勢の高校生を見てきました。その経験からアドバイスをします。
少しでも参考になればと思います。

 

メリット
・第一志望校に行ける
・自分のやりたいことに近づける(大卒資格の必要な職業など)
・受験勉強を思いっきりできる
・挫折を経験し、それを乗り越えることでメンタルが鍛えられる

 

デメリット
・大変そうで不安がある
・1年遅れる
・お金がかかる
・どこにも所属していない宙ぶらり感がある

などです。


迷っているかたは、当てはまる項目が一つでもありましたか?

 

メリットから補足していきます。


第一志望校に行けるですが、ちゃんと一年間、受験勉強に励めば、だいたい受かっています。
普通の受験生が、一年間、普通に浪人生活をすれば、成績はぐっと上がります。
もし第一志望に受からなくても、他の合格校で納得できることも多いです。
例外は、極端に自分と目標校の学力差があり、競争率が高い大学の場合です。当然うまくいかないこともあります。

 

医者や教師、官僚、弁護士、研究職など、制度として大学卒の資格が必要な職業を目指している人は、まずは大学に入ることです。
浪人しなければ他に道はありません。もう一年頑張ればいいだけです。

 

現役生だった人は、高校に通わなくてよくなる分、受験勉強に集中できます。高校生の時よりも、圧倒的に家庭学習の時間が増えます。
自分の計画で、自分のペースで勉強できる自由さは、浪人の特権です。思いっきり勉強しましょう。

 

大学受験での失敗は、これまでの人生の中で体験する初めての大きな挫折かもしれません。今までは、親や学校に守られて、レールの上を走ってきたのです。挫折経験もほとんどなかったでしょう。


これからは、自分で考え、行動していかなければなりません。浪人生活を通して、挫折を乗り越え、困難に打ち勝つことで大きく自信もつくし、自分を見つめ、改革することもできます。一回りも二回りも人間的に成長できる。こんなチャンスは、現役で合格した人よりも浪人する人のほうが生かせます。

AOや指定校推薦で比較的楽に合格した人は、浪人生の苦労を体験できません。そんな人は、就活の時に初めて挫折を体験することになるのです。浪人生活はマイナスのようで、実はプラス面が多いのです。


浪人生活で、頭脳だけでなく、メンタルも鍛えられます。

 

デメリットについて、補足します。


まず大変そうで不安ということですが、誰しもそう感じるでしょう。初めての経験だからです。様子が分かれば、心配しなくてもすぐに慣れます。
予備校や塾の説明会に行って、浪人することをしっかり相談してみてください。熱心に相談に乗ってくれないところはやめておいたほうがいいでしょう。
詳しい説明を聞けば、不安は解消されます。保護者の方と一緒に行きましょう。


一年遅れることですが、若い時の一年や二年の遅れなんて、なんのマイナスもありません。いくらでも取り戻せます。働き出すのが少し遅れるだけ。仕事をしだしたら、全く関係ありません。心配無用です。


お金がかかることについて、予備校代、塾の費用、参考書代、交通費など、たしかに必要となります。まずは、保護者を説得して応援してもらいましょう。
子供の真剣なお願いに親は心を動かされるものです。ただし、どうしても経済的に厳しいといわれた場合、宅浪になりますが、お小遣いをためるか、これだけは保護者にお願いして、夏期講習や冬期講習、模試などは、絶対に受けておきましょう。


それも厳しい場合は、リクルートのスタディサプリで勉強しましょう。一か月1000円程度で、講義動画が見放題です。こんな格安な勉強手段はほかにありません。圧倒的なコストパフォーマンスです。私も利用しているので、間違いありません。関先生の英語なんて最高に面白いです。これだけでもお金を払う価値ありです。

スマホの料金に毎月1万円近く払っている人は、格安スマホに変更して、浮かした料金でスタディサプリをやりましょう。


今までは、小中高と学校という組織に所属し、社会的にも生徒という立場で守られてきました。浪人すると、何者でもなくなります。その中途半端さがなんとも宙ぶらりで、心もとない感じがするのですが、すぐに慣れます。


長い人生で、どの組織にも所属していない期間が一年間ぐらいあっても、大丈夫です。心配な人は、河合塾など大手予備校に入れば、学生証を発行してくれます。少しは安心が得られるかもしれません。学割も使えます。

 

こう見てくると、メリットはともかく、デメリットも考えようではメリットになることがわかります。

 

最後に浪人生活を成功させる注意点をいくつかあげます。

 

・必ず、予備校か塾へ行く(無理ならスタディサプリ)
・バイトはしない(どうしても必要な人は期間限定で)
・恋愛は合格してから
・友達づきあいは、お休みする(無理な誘いは断る)
・保護者の応援を確保しておく
・相談できる大人を持つ(予備校のチューター、塾の先生、出身高校の教師)

 

私の子供も一年間浪人生活を送りました。教師の立場だけでなく、保護者の立場も経験しています。
少しでも参考になれば幸いです。

受験生の2人に1人が利用する圧倒的なわかりやすさ!まずは無料でお試し。

 

国公立大学二次試験 東京大学 藤原新也 「ある風来猫の短い生涯について」2015年 大学入試 前期 文科

 

若い頃、よく読んだ藤原新也が東京大学の入学試験に出題されていたので、久しぶりに読んでみました。

 

2015年 東京大学 前期 文科

藤原新也 「ある風来猫の短い生涯について」

 

河合塾のサイトで読めます

http://kaisoku.kawai-juku.ac.jp/nyushi/honshi/15/t01.html

 

 

「東京漂流」を読み、その魅力に取り憑かれたように、藤原新也の本を読んでいました。

 

写真家であり、文筆家でもあった著者は、当時の私のあこがれの存在でした。

 

的確で、淡々とした描写なのに、なんとも言えないおどろおどろしいものが立ち上がってくる、そんな文章に魅了されました。

 

東大に出題された文章は、初めて読むものです。

病気の猫をめぐる話は、やはりかつてと同じ印象を受けました。

 

病気の猫が慈悲の心を与えてくれたという発想が、現代人にはわかりにくいものかもしれません。

 

出題者は、この文章を読ませることで、どんなねらいがあったのでしょうか。
若い頃、藤原新也をよく読んだ自分の気持ちを思い出しながら考えてみます。

 

読んだことのある本です。どれもお勧めです。

 

東京漂流 (朝日文庫) 

 

 

コスモスの影にはいつも誰かが隠れている (河出文庫) 


映し世のうしろ姿 

 

丸亀日記 

 

メメント・モリ