bluesoyaji’s blog

定年後の趣味、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、化石採集、鉱物採集、文学、読書、音楽など。高校生や受験生のみなさん、シニア世代で趣味をお探しのみなさんのお役に立てばうれしいです。

『半市場経済』内山節 角川新書 を読んで考えた その2

 

『半市場経済』内山節 角川新書 を読んで考えた 

 http://bluesoyaji.hatenablog.com/entry/2017/02/02/191149

続きです。

 

引用

課題はどんな社会をつくりたいのか、どんな社会のなかで生きていきたいのか、どんな結び合いのなかで、どんな働き方がしたいのかである。
別の表現をとるなら、どんな価値を創造しながら生きていきたいのかだといってもよい。そしてそれを追求していくと、必然的に、市場経済の原理だけで形成されない、あるいは市場経済の原理を超えた経済活動にたどり着く。市場を活用してはいるが、目的は市場経済の原理とは別のところにある営みである。本書ではそれを「半市場経済」と位置づけているが、それは人間たちの本来の経済活動でもあった。

  
本書のタイトルに関して述べられた部分である。「半市場経済」とは、「人間たちの本来の経済活動でもあった」という点に注目したい。

「半」という語からの連想で、片足を現在の市場経済に置きながら、何か新しいことに取り組むというイメージを抱いてしまうが、そうでない。むしろ、「本来の経済活動」と述べられているように、本質的なものである。

もう一つ、ここでは「価値を創造しながら生きていきたいのか」という表現に、注意したい。

私たちは生きていくうえで、何らかの価値を創造するという視点を忘れてはいないだろうか。単に働いて金を儲けて消費して、生きている。そこに価値の創造はあるのかと自問してみる。生きてるだけで丸もうけという考えもあるが、それはさておき、内山先生のこの言葉に、自分が生み出す価値ということを改めて考えさせられた。

さらに続ける予定。