bluesoyaji’s blog

定年後の趣味、大学入試問題の分析や国語の勉強方法など。みなさんのお役に立てばうれしいです。

I Went Looking for Petrified Wood English translation version

Bilingual Reading — 対訳記事
I Went Looking for Petrified Wood
珪化木(けいかぼく 植物化石)を探しに行ってきました
bluesoyaji's blog  ·  May 9, 2026  ·  #fossil-collecting #stone-picking
🇬🇧 English Translation
🇯🇵 日本語(原文)
 
Are You Interested in Rocks?

I went looking for petrified wood.

Are you interested in rocks?

I love unusual rocks. Before I retired, I used to go out alone to collect minerals and fossils. For the past few years, I could barely go at all, but now that I have retired and have more time, I wanted to start collecting again.

I had been curious about petrified wood — a kind of plant fossil — so I did some research and found out that you can pick some up along the Kakogawa River.

(From the book Stone Field Guide — Not Just Pretty Stones)

 
Consulting Claude

When I asked Claude for advice, it told me that the Minō River, part of the Kakogawa river system, would be a good place to look. Apparently, the headwaters flow through the Kobe Formation, where plant fossils have often been found. Since the rock there is tuff, Claude suggested I look for whitish stones.

 
Arriving at the Site

Because of the rain the day before, the river had risen, and the riverbed was almost completely underwater. I pushed through the undergrowth along the embankment road and made my way down to the riverbed.

I couldn't find the whitish stones I had been told about, so I collected a few brownish ones instead.

Petrified wood? Or just chert? — A siliceous brown stone. If you know what it is, please tell me!

When I got back to the car, I noticed a tiny bug on my clothes. I don't know what it was. I knocked it off. I was glad it wasn't a tick.

 
Moving to the Next River

There was a low-water bridge there, and this was said to be a spot where traces of petrified wood could be found on the riverbed near it. I could see several holes in the bedrock, each about 20–30 cm across.

What is a Pothole (甌穴 / ōketsu)?

When a stone gets trapped inside a hollow, the current spins it around and it slowly drills a round hole into the riverbed.

When the water level drops, those holes become visible at the surface.

Some say these could be potholes, but here they only appear on the upstream side of the bridge — there are none at all on the downstream side of the bedrock. For this reason, they are thought to be the marks left by petrified trees that once stood upright there.

I wonder what kinds of trees stood here long, long ago. It's fun to imagine.

 
A Fallen Tree in Stone

There was something that looked like petrified fallen wood. Could the dark parts be where the wood has carbonized? The brownish parts are also clearly different from the surrounding white bedrock. Normally it would probably be easier to see, but it was submerged because of the high water.

 
Trying Another Spot

I moved to a different location and had another look. I collected a stone with fine white parallel lines running through it, but when I got home I found it had broken into small pieces, so I realized it was just tuff after all.

I want to study how to identify petrified wood, and then try again.

 
石に興味がありますか?

珪化木を探しに行ってきました。

みなさんは石に興味がありますか?

私は珍しい石が好きで、定年前は一人で鉱物や化石の採集に行っていました。この数年は、ほとんど行けなかったのですが、退職して時間もできて、また採集に行きたくなりました。

気になっていた珪化木(植物の化石)を採集したいと思い調べると、加古川で拾えることがわかりました。

(「きれいなだけじゃない石図鑑」より)

 
Claudeに相談

Claude に相談すると、加古川水系の美嚢川がよいという回答でした。源流が神戸層にあり、植物の化石がよく発見されたからだそうです。凝灰岩なので、白っぽい石を探すとよいと提案されました。

 
現地に到着

昨日の雨で川が増水し、川床がほとんど水没しています。堤防の道から藪漕ぎをして川床に降りました。

教えられた白っぽい石は見当たらなくて、茶褐色の石を数個採集しました。

珪化木?ただのチャート?珪質の茶色い石 見識のある方、教えてください

車に戻ると服に小さな虫が乗っかっていました。何かはわかりません。叩いて落とします。マダニでなくてよかった。

 
次の川に移動

ここには沈下橋があり、その付近の川床に珪化木の痕跡があるという地点です。岩盤に直径20〜30cmほどの穴が数個空いているのがわかりました。

ポットホール(甌穴/おうけつ)とは?

窪みの中に石が入ると水流で石が川床を削り丸い穴になるもの。

水面が低くなるとその穴が地表に出て見られる。

ポットホールという説もあるそうですが、ここでは橋の上流側にしかなく、下流側の岩盤には全くありません。珪化木が立っていた跡と考えられるそうです。大昔、ここにどんな木が立っていたのでしょうか、想像するとおもしろいです。

 
倒木らしき珪化木

倒木らしき姿をした珪化木がありました。黒っぽい部分は木が炭化したものでしょうか。茶褐色の部分も白い岩盤の中で明らかに異質です。普段はもっと見やすいのでしょうが、増水のため水没しています。

 
別の地点を探索

別の地点に移動して探して見ました。白い筋が平行に細かく入った石を採集しましたが、帰宅してみると細かい破片に割れていたので、ただの凝灰岩だったとわかりました。

珪化木の見分け方を勉強して、再挑戦したいと思います。

Key Vocabulary · 重要語句
3 Words to Remember from This Article
WORD 01
collect / collecting
採集する / 採集

Meaning: To gather things — especially natural objects like fossils, minerals, or plants — from the wild. In this article it describes going out to find and bring back rocks and fossils.

Example from the article
"I used to go out alone to collect minerals and fossils."
→ 「一人で鉱物や化石の採集に行っていました。」

Usage tip: Collect (verb) and collecting (noun/gerund) are both common. "I collect stamps" or "I enjoy collecting stamps."

WORD 02
submerged
水没した / 水の下に沈んだ

Meaning: Covered completely under water. In this article the riverbed is submerged because the river has risen from rain.

Example from the article
"The riverbed was almost completely submerged."
→ 「川床がほとんど水没しています。」

Usage tip: Submerged is an adjective. The verb is submerge: "The flood submerged the road." You can also say underwater in everyday speech.

WORD 03
trace / traces
痕跡 / 跡

Meaning: A sign or mark left behind by something that once existed. In this article, the holes in the bedrock are called traces of trees that once stood there.

Example from the article
"…a spot where traces of petrified wood could be found on the riverbed."
→ 「川床に珪化木の痕跡があるという地点。」

Usage tip: Trace is used for both physical marks ("traces of paint") and evidence of the past ("no trace of the building remains"). The verb trace means to follow or find the origin of something.

Original article: bluesoyaji's blog  ·  English translation for language learning purposes.

高校国語の再編 読売新聞社説を読んで考えた

高校国語の再編 読売新聞5月15日(金)朝刊社説

 

記事内容を要約します

・高校の次期学習指導要領について、文科省が国語科目の再編案を中央教育審議会に示した 

・現行の指導要領は論理国語と文学国語を新設し、「論理的、実用的」か

「文学的」かで分けて扱う

・次期案ではこれを改めて文学に触れる機会を増やす

・新設科目(論理国語、文学国語)を次の改定で廃止するのは異例(通常10年は継続だそう)

・現代文を論理と文学に区別すること自体に無理がある

・実態は大学入試で出題される「論理国語」「古典探究」が選択され、文学離れが進んだ

・人は言葉で思考し、人格を形成する。感受性豊かな高校時代は多様な文章に触れるべきだ

・教育の原点に戻り、文字を読むこと、書くことの大切さを考えるべき

・学校現場は今からでも文学を教える工夫をしてほしい

・AIの時代には「自らの考えを論理的に表現、対話する力」「人間ならではの感性」の育成を

・現状は「読み書き考える」基本さえ危うい

・短い動画の受動的な閲覧が習慣となった世代に能動的に学ぶ意欲を持たせること

 

感想

まあそうでしょう。異論はありません。

平成元年から今年まで、高校で国語を教えてきた私の経験と実感から意見を書きます。

 

現場で何が起こっているか

・履修による問題

大学入試では評論が中心なので、文学を扱わない方向に偏ります。論理国語、古典探究が選ばれ、文学国語が選ばれない傾向があります。もちろん各学校による違いはありますが、概ねの傾向としてこうなっています。

 

・実用的な力

話し合い、発表、ディベートなどの活動が増え、長い文章をじっくり読む、多様な文章に触れる機会が減りました。

 

・教科書の内容の変化

1年生で履修する「現代の国語」では評論文が短く、内容が浅い物になっています。

昨年度は1年生を担当して、大手の出版社の「精選現代の国語」を使いましたが、授業で読んでもスカスカです。

「言語文化」に近代小説や詩歌が掲載されていますが、古文、漢文を教えていると時間が足りず扱えません。

 

・大学入試との連携がない

 推薦入試以外の大学受験生は、ほとんどが共通テストを受験します。これは評論、小説、実用的文章、古文、漢文が出題されます。したがって論理国語と古典探究では小説問題を解く力がつかないのです。

ちなみに今年の国公立大学二次試験で、東京大学も京都大学も小説問題を出題しています。付け焼き刃では太刀打ちできないレベルの問題でした。

 

・入試問題が複雑化

共通テストでは複数の文章を読ませる問題が主流です。問題文が2種類以上あり、さらに設問に資料を添えてあったり、話し合いの場面が添えられていたりして大変複雑なパターンになっています。

じっくり文章を読解する力というよりも、多様な資料からいかに早く情報を取り出すかという情報処理能力を問われるパターンになっています。果たしてこれで読解力がつくのでしょうか、疑問です。

 

まとめ

結論から言うと、「論理国語」と「文学国語」を分けた弊害は大きく、失敗だったということです。

そこで提案です。時期の指導要領の案ができるまでに、文科省は現行の失敗の検証を行い、それを公表すべしということです。

そうしないと失敗の原因が究明されず、また同じしくじりをしでかしてしまうからです。失敗の責任のありかを明確にし、放置しないことを求めます。

「失敗の本質」を明らかにせずしてこの国の発展はない、凋落するのみと考えるからです。

 

こうしているうちにも現行の指導要領に則った国語教育がなされています。

今の高校生、これから高校に入る中学生は、こういった問題があることを知らずに学びます。

生徒のみなさんが対策を立てるのは少し難しいかもしれません。

せめてこの問題を理解した大人が、生徒たちに不利益が生じないよう対処法を提示することが望まれます。

 

桂化木を探しに加古川に行きました(石拾い 第2回)

桂化木を探しに加古川に行きました(石拾い 第2回)

 

前回(桂化木を探しに行ってきました)に続き、加古川に桂化木を採集をするため行きました。

 

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小野市の河原で採集します。

よく晴れて増水もなく、河原には大量の石があります。

どこから始めたらよいのか、とりあえず足元から木目がある石を探します。

しかし、何個かそれらしきものを見つけても、これが桂化木だと確信できません。

大きく重いので、その場にリリースしました。

 

「ブラックライトを当てて蛍光を放つ蛍石を見つける」ような、科学的な手法があればいいのになあと思いながら探索します。



河原には石英の塊がハンマーで割られた破片が散在しています。

水晶を探しているのでしょうか。

ここは石を探す人が頻繁に入っているようです。

それなら桂化木もすでに拾われて、見つけるのは難しいかもなと思い始めました。

 

とうとう一個も見つからず、気晴らしに砂金のパンニングを試してみました。

河原に岩盤の出ている激流スポットで、砂を集めパンニングします。

2回やりましたが、老眼の私には細かい砂粒と砂金の見分けがつきません。

「一度パンニングをやってみたい」という望みが叶い、それでよし。砂金のゲットはすぐ諦めました。

流れが早く、危険なスポットです。一人で近づかないようにしましょう。



ちなみにパンニング用の道具はすべて100円ショップで揃えることができました。

植木鉢用の受け皿をパンニング皿に、スコップ、小型の熊手、スポイト、ふるい網です。

 

2時間ほど河原を探索し、同行してくれた息子と引き揚げました。

 

帰宅して息子が拾った2片の石を洗い、ルーペで見てみると、なんと、「どう見ても桂化木」なのです。

これはうれしい!

きれいなだけじゃない石図鑑 ビジュアルだいわ文庫を参考にしました




細かい平行線が入り、炭化したような黒い部分がある。

有識者の方、桂化木かどうかご教示くだされば幸いです。

 

 

 

珪化木(けいかぼく 植物化石)を探しに行ってきました 

珪化木を探しに行ってきました

 

みなさんは石に興味がありますか?

 

私は珍しい石が好きで、定年前は一人で鉱物や化石の採集に行っていました。

この数年は、ほとんど行けなかったのですが、退職して時間もできて、また採集に行きたくなりました。

 

気になっていた珪化木(植物の化石)を採集したいと思い調べると、加古川で拾えることがわかりました。

 

(「きれいなだけじゃない石図鑑」より)

 

Claude に相談すると、加古川水系の美嚢川がよいという回答でした。

源流が神戸層にあり、植物の化石がよく発見されたからだそうです。

凝灰岩なので、白っぽい石を探すとよいと提案されました。

 

現地に到着

 

 

昨日の雨で川が増水し、川床がほとんど水没しています。

堤防の道から藪漕ぎをして川床に降りました。

 

教えられた白っぽい石は見当たらなくて、茶褐色の石を数個採集しました。

珪化木?ただのチャート?珪質の茶色い石 見識のある方、教えてください

 

車に戻ると服に小さな虫が乗っかっていました。何かはわかりません。

叩いて落とします。マダニでなくてよかった。

 

次の川に移動。

ここには沈下橋があり、その付近の川床に珪化木の痕跡があるという地点です。

岩盤に直径20〜30cmほどの穴が数個空いているのがわかりました

ポットホールという説もあるそうですが、ポットホールとは、

 

ポットホール(甌穴)(おうけつ)

窪みの中に石が入ると水流で石が川床を削り丸い穴になるもの

水面が低くなるとその穴が地表に出て見られる



ここでは橋の上流側にしかなく、下流側の岩盤には全くありません。

珪化木が立っていた跡と考えられるそうです。

大昔、ここにどんな木が立っていたのでしょうか、想像するとおもしろいです。

 

倒木らしき姿をした珪化木がありました。

黒っぽい部分は木が炭化したものでしょうか。

茶褐色の部分も白い岩盤の中で明らかに異質です。

普段はもっと見やすいのでしょうが、増水のため水没しています。



潜水橋から下流方面を眺める



上流の眺め

川床に珪化木の穴が見える

 

別の地点に移動して探して見ました

白い筋が平行に細かく入った石を採集しましたが、

帰宅してみると細かい破片に割れていたので、ただの凝灰岩だったとわかりました。

 

珪化木の見分け方を勉強して、再挑戦したいと思います。

 

 

 

 

東大の小説問題に学ぶ親子関係 仲谷実織「宿雨のあとで」 東京大学 2026年度 前期 文科 国語 第四問 小説

東大の小説問題に学ぶ現代の親子関係 仲谷実織「宿雨のあとで」
東京大学 2026年度 前期 文科 国語 第四問 小説

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設問は4問で、すべて「説明せよ」です

 

(一)「クリスマスツリーのようにも見えるそれを、彼女はやがて踏み潰した」ー翔子の心情
・親の転居により有無を言わせず、これまでの環境と人間関係から引き剥がされ、新しい環境になじめないでいる
・翔子は牛舎の匂いや見慣れない草に嫌悪感を抱いている
これらから解答を作成します

 

(二)「彼女ー弥生さんは、目尻に皺を浮かべ、悪戯っぽくほほ笑んだ」ー弥生の気持ち
・手入れが行き届いた他の畑と違って雑草も混じって生えている混沌とした畑に自信を持っている
・犬のアンバーと触れあう翔子なら畑を気に入るだろうと思い、ぜひ見せたいと思っている

(三)「そう答えるわたしの声もはずんだものになっていた」ーなぜか
・授業参観に来ないでといった翔子
・相談した夫の曖昧な笑みと任せるという発言
・思い切って授業参観をさぼり、弥生さんとアンバーに会いにいく提案をした
・驚き喜ぶ翔子の顔を見て自分もその方がよいとうれしくなった

 

(四)「彼女の言葉に思わず翔子を見てしまう」ーなぜか
・弥生さんの、つらいことはやらなくても育つ、手間をかけすぎるとうまくいかないという言葉を、まるで母親から聞かされたかのように翔子の子育てのヒントになると気づく
・翔子への対応の指針を言葉から得たと思う

 

解答例 河合塾の模範解答です

(一)両親の都合で慣れ親しんだ世界を奪われ、新しい環境にもなじめないなか、勢いよく伸びた草にまで苛立ちをぶつけてしまうほど、鬱屈を持て余している。

 

(二)何か事情ありげな少女とその母親に、周囲とは違い作物をのびのびと育成させている混沌とした畑を見せ、二人を驚かせようとした目論見が功を奏し、満足している。

 

(三)母娘とも気乗りしない授業参観に行くよりも、弥生やその飼い犬と畑まで散歩に行くことができれば、閉塞した現状を変えられるのではないかと思ったから。

 

(四)作物に手を加えすぎるとうまくいかないという弥生の言葉を聞き、親の都合や考えで娘がのびのびと育つことを疎外してはいけないのではないかと感じたから。

 

この解答例ほど難しい言葉遣いをしなくても、しっかりと読み取れていれば、十分な解答を作成できると思います。
駿台予備学校の解答例も検索して参考にしてみてください。駿台の方がすっきりした文章になっています。

 

考えたこと

まず、この小説が入試問題としてよかったと思う点を書きます。
・親子関係ー母と娘(さらに「わたし」と母も)という誰しもが持つ普遍的なテーマである
・「わたし」の視点、一人称から見た娘と弥生さん、夫の姿が描かれており、人間関係がつかみやすい
・時代背景は現代と思われ、受験生には身近な題材である
・結末部分が「笑い声」で明るい方向に向かっていると感じられ、読者(受験生)も安心できる

入試問題では、先の戦争や江戸時代など、現代とは異なる時代背景や人間関係の設定の小説が多いようですが、これは読みやすく、読んでいるときの心情の振れ幅も大きくなく冷静に問題に向き合えると思います。
小説問題を解いていて感極まって泣き出しそうになるものもありますから。

これはしっとりとして細やかな描写がすばらしい小説です。

 

次に、二年続けて小説を出題した東大の意図を考えます。
高校では一年生で学ぶ国語は、「現代の国語」と「言語文化」に分かれており、殆どの学校では「現代の国語」で評論と実用的文章を学び、「言語文化」で古文と漢文を学びます。
高校の現場では、評論と古文、漢文を教えるのが精一杯で、小説など文学的な作品を扱う時間が殆どないのが現状です。
さらに専門的な話になりますが、学習指導要領で、「論理国語」と「文学国語」に無理矢理わけているので、小説を学ぶ機会を失っている現在の高校生に対して、小説を出題することで、現行への批判とまではいわなくても、小説の読解を補完する意図があるのではないかと考えます。
そうだとしたら東京大学が入試問題で小説を出題するのも、国語教育には有用な影響を与えているといえるでしょう。

 

京大現代文問題に学ぶ恋愛の本質とは 坂口安吾「恋愛論」 京都大学 2026年度 文系学部 前期 国語 第1問 評論

京大現代文問題に学ぶ恋愛の本質とは

坂口安吾「恋愛論」 京都大学 2026年度 文系学部 前期 国語 第1問 評論

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問題文の要旨を形式段落ごとにざっくりとまとめました。

形式段落とは、初めが一文字下がった段落です。

1 日本に渡来した切支丹は神の「愛」を訳す際に苦労した

 日本では愛は不義のニュアンスが強く、愛の字が使えないので、「大切」という語を用いて「神のご大切」と訳した

2 今日の日常の言葉づかいでも愛や恋は生活の地盤に密着しない空しさがある

3 明治以来の日本の言葉は、外来文化に間に合わせた言葉が多く、言葉の意味の違いが不明瞭で、言葉の国の文化の恩恵に与るとは言えない

4 「惚れた」「愛した」と一字の動詞で区別をつけてすましてしまうと、言葉に頼りすぎ、物自体の深い機微や独特な個性的表現を見逃してしまう

5 人は恋愛に雰囲気を空想しすぎている

6 恋愛は一時の幻影で必ず亡び、さめるものと知る大人は不幸だ

7 若い人はそれを知っていても情熱の現実の生命力が知らない

8 「ききおく」程度でよい

9 ほんとうのことはあたりまえすぎて無意味である

10 教訓には二種あり、先人が失敗したからそれをするなというものと、先人が失敗し後人も失敗するが、するなとは言えないものの二つである

11 恋愛は後者で、幻で永遠の恋愛など嘘だとわかっていてもそれをするなとは言えない。人生自体がなくなるようなものだから

12 万葉集、古今集の恋歌は、真情が素朴純粋に吐露され、高度な文学であるという思想が私は嫌いだ

13 (それは)動物の本能、犬や猫が吠え鳴くのと同じで、それが言葉で表現されているだけだ

14 恋すれば眠れなくなり、別れると死ぬほど苦しい、などの恋愛の相は万代不易の真実だが、真実すぎて特にいう必要はない

15 初恋だけでなく恋は常にそういうもので、純情でもなんでもない

16 私たちが恋愛について考えたり小説を書いたりする意味は、こういう心情の当たり前の姿をつきとめることではない

17 人間の生活はめいめいが建設すべきであり、恋愛も同じである。本能の世界から文化を引き出し、めいめいの手で作ることが大事である

18 恋をした苦しみは先祖も子孫も変わりないから文句は言えない

19 二、三年後にはけんかもし、他の面影を宿したりする。何か良い方法はないか考える

20 その解答を私は知らない。私自身だけの解答を探し続けるにすぎない

 

 

問いを見ていきましょう。

いずれも「説明せよ」という問いです。

 

問一 傍線部(1)「愛という語で非常に苦労した」

・切支丹が主語

・愛は日本では不義のニュアンスが強い

・「神の愛」を「神のご大切」と訳した

これらの要素を盛り込んで解答を作成しましょう。

解答例は河合塾と駿台予備校のものを参考に載せておきます。

 

問二(2)「これを称して言葉の国というべきか、われわれの文化がそこから御利益を受けているか、私は大いに疑っている」

傍線部を要素に分けて考えましょう。

・「これを」は明治以来の日本語の問題点。3段の内容から。

・「言葉の国というべきか」「文化がそこから御利益を受けているか」は日本語の伝統文化の恵みを受けていないことを示している

 

問三 (3)「あべこべの不安を感じる」

何と正反対の不安かをまとめる

・「惚れた」「愛す」と使い分けて、たった一字で簡単明瞭に区別がつき日本語は便利だ

正反対

・物自体の深い機微、独特な個性的諸表象を見のがしてしまう

・物自体に即して正確な表現を考える態度をおろそかにしてしまう

 

問四 (4)「ほんとうすぎるから、私はきらいだ」

すぐ後に「あたりまえすぎることは、無意味であるにすぎないのだ」とある

・教訓の二種のうち、「だからするなといえない性質のもの」

・言っても無意味であることを「私はきらいだ」と言う

 

問五 (5)「私たちが、恋愛について、考えたり小説を書いたりする意味」

・人間の生活というものは、めいめいが建設すべきもの

・努力の歴史的な足跡が文化というものを育てあげてきた

・恋愛とても同じこと

・めいめいの手によってこれを作ろうとする

・私自身だけの解答をさがしつづけているにすぎない

 

解答例 河合塾

問一

日本に渡来したキリスト教徒は、神が万物を分け隔てなく純粋に慈しむことを意味する「愛」という語が、日本語ではよこしまな不義に連なる意味をもつために、苦心の末に「大切」という語を用いざるをえなかったということ。 

 

問二

明治以来の日本語は外来文化を摂取し、深く考えもせずに案出された言葉があふれたために、意味の違いを区別できないまま曖昧に言葉を利用して却って苦労を強いられ、言葉の文化伝統に浴することなどできていないという考え。

 

問三

僅かな語で多様な表現ができる日本語の都合のよさに安心してしまって、物事の本質を見極め知るために言葉を正確に用いる訓練がなおざりになっているのではという不安。

 

問四

いずれも必ずそうなるとわかっている人生上の真実は、それを予め知っていたとしても、やはりそれに見舞われ後悔することが自明であるため、教訓としても意味がないから。

 

問五

文筆家が恋愛を主題にする意味は、動物的本能や万古不易な事実を描くことや、万人に通じる答えを導出することではなく、書き手の生活や人生に即した真実を本質的に捉え表現しようとする人間固有の文化的営みだと考えている。

 

 

断っておきますが、こんな高いレベルの解答はプロの予備校講師だからこそ書けるものであって、受験生にはこのレベルの解答が求められるわけではありません。

気になる方は、駿台予備校の解答例を検索して参考にしてください。

 

考えたこと

 

「言霊の幸わう国」という山上憶良の言葉にあるように、日本語は言葉に霊力があり、人々を幸せにすると考えられてきました。

ところが安吾は、明治以降の日本語は言葉の伝統の恩恵に与ってはいないと言います。物自体に即した正確な表現をおろそかにしているという指摘は、作家の鋭い視点だと感心しました。

 

また、安吾は恋愛の本質を「一時の幻影で、必ず亡び、さめるものだ」、それは「ほんとう」のことであり、「あたりまえすぎること」と言います。

身も蓋もない意見です。

ご丁寧に、「二、三年後には、つかみあいの喧嘩もやるし、別の面影を胸に宿したりする」と具体的に描いて見せます。

ただし、「それをしなければ、人生自体がなくなるようなもの」とフォローはしています。

 

失敗するのは決まっているが、やらないわけにはいかないもの、それが私たちの恋愛だという、一種冷めた認識を学び、ああ、やっぱりその通りだった‥となるのが恋愛というもの、人生というものなのでしょう。

 

さて、大学入試の問題からこの真実を学んだ京都大学の受験生たちは、今後どんな恋愛を展開することになるのでしょうか。

大学デビューしようと願っている受験生もいただろうに、大きなお世話だと思いながら解答を懸命に書いたのでしょうか。

 

これが、「大学入学後は恋愛などにうつつを抜かすことなく、学問に励め」というメッセージだとすれば、この安吾の文章を選んだ京都大学の先生は「いけずやわ‥」

 

 

おまけ

 

坂口安吾

「日本文化私観」「堕落論」で形式的伝統を破壊する合理的精神を唱導した

 

新戯作派

自然主義的な本流から見て少数派の傍流であった反俗的な作家たち

太宰治、織田作之助、坂口安吾

 

出典 カラー版 新国語便覧 第一学習社

60代からの趣味 その3 梅の写真を撮ってきました 

花の写真を撮って来ました

西宮北山植物園

 

梅が咲き出したので、西宮北山植物園に花の写真を撮りに行きました。

 

休日の午前中だったので、園内の駐車場も空いていて停めやすかったです。

 

園内の人でも早かったためか少なく、人目を気にせず?撮影に没頭できました。

 

白梅や紅梅、蝋梅がきれい

夢中で撮りました

 

まだシャッタースピードやF値の設定がつかめないので試行錯誤の連続です。

マニュアルで撮影しているので、カメラのダイヤルをカリカリ回すのに疲れました。

オートでカメラに任せるときれいに映るのでしょうが、それなら撮影体験の楽しさが味わえません。

機械を操作している感がおもしろいのです。

 

園内を1時間少々散策するだけで、結構な運動になりました。

きれいな花を見て、山の空気を吸ってリラックスできる、健康にもってこいのカメラ散歩です。

カメラはオリンパス OMD EM5

中古で購入しました

 

60代からの趣味 写真を始めました 続き

「写真を始めました 続き」
写真を撮る楽しさに目覚めた話を前回に書きました。

 

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今回はその後の展開をまとめました。

その1 中古カメラの収集が癖になる


十数年前の中古カメラを購入して写真を撮ることが楽しいです
新品のカメラが10万から20万円以上するのに対して、いわゆるオールドデジカメは数千円から入手できます。


わたしは1万円から2万円のものを中心に購入しました。YOUTUBEで紹介された「隠れた名機」をネットで購入する、このパターンにはまり込んでいます。
撮影するよりもカメラを収集することの方が楽しくなってしまいました。
あるときふと、買ってから使っていまいカメラを目の前にして、これを使いこなせるまで使っていかないと、カメラに申し訳ない、と思い直しました。十数年以上生き残ってきたカメラだから。

RICOH GX200

その2 カメラ散歩に行くことが増えた
近所の公園や河川敷によく行くようになりました。
休日は家に引きこもりがちで過ごしていたのが、天気を見て、光がまだあるとカメラを持って外出するようになりました。
ときには車で植物園や森林公園にも出かけます。
街中のスナップとは違い、人物(他人)は撮らず、草、花、木、建物などを撮っています。
今まで見過ごしてきたものや風景をじっくり観察し、どう撮ろうかと考えるのが楽しいです。
なんと安上がりな趣味でしょう!機材購入代はかかりましたが…

その3 気に入った写真はインスタに投稿します。
たまに、いいねがつくと、とてもうれしくなり、誰かに見てもらっているということが励みになります。



 

撮影のテクニックは独学で、本と動画、ネット検索で学んでいます。
新しいことを学ぶのはボケ防止にもいいかもしれません。

60代からの趣味 写真を始めました その1

 


60代半ばになって、写真に目覚めました。

きっかけは動画で見たちょっと古いカメラの紹介です。

 

スマホの写真では飽き足らなくなって、自分の好みの写真を自分で写してみたい、

でも、高価な機材は買えないなと思っていました。

動画を見ると、10年以上前のカメラが今でも十分使えるだけでなく、写りの味わいがよく、いわゆるエモい写真も撮れるし、パキパキの写りの写真も撮れることがわかりました。

しかも、中古カメラなら自分でも手が出るお値段の物がほとんどです。

早速、カメラのキタムラとマップカメラの中古品販売のサイトを見る毎日が始まりました。

最初に購入したのは、大人気のRICOH  GR Ⅲの中古です。

これはもう新品が買えないので、予算オーバーでしたが、ネットショップで買いました。

後は十年以上前の古いデジカメを購入しました。

 

写真撮影の基本は、多くの方が動画にしています。自分に合うサイトを見つけて、視聴して、F値やシャッタースピード、ISO感度などを学びました。

 

この趣味を始めて良かった点は、風景の見方がまるで変わったということです。

いわば世界の見え方が変わってしまった点です。

 

光の差し方や当たり方、雑草の緑の色味の違い、目を引く建造物、看板など。

今までまるで意識もしなかった物が目につくようになりました。

これがおもしろい。

これをカメラでどう撮ろうか考えるだけでワクワクします。

 

カメラさえ買っておけば、後はコストがほとんどかかりません。

一人でできる趣味なので、マイペースでやれます。

 

もう一つ、60代には運動がおっくうで、自宅に籠もりがちだったのが、カメラを持って散歩に出かけるようになりました。

楽しい上に健康にも良いって、一石二鳥です。

 

紅葉を写した写真をご覧ください

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使用したカメラ

Pnasonic LUMIX  DMCーLX7






大ゴッホ展に行ってきました 神戸市立博物館

神戸市立博物館で開催の大ゴッホ展に行ってきました。

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平日で雨だったのがよかったのか、9時半からの入場前に到着すると、行列もなくすんなり入れました。

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目当ての夜のカフェテラスは、特別にコーナーが作られていて、しかもカメラ撮影可なので、長く待たないといけないのかと思っていたのに、すぐに見ることができました。

これも平日と雨のおかげでしょうか。

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左下のロープの位置で距離感がお分かりでしょうか?

かなり近いです。当然、真正面から写せます。

 

しかし、私は実物を目の前にして舞い上がってしまい、後で写真を見るとどれもピンぼけでした。

 

高級コンデジとミラーレス一眼カメラを用意して撮ったのに、がっかりです。

後で同行者がスマホで撮った写真を見せてもらうと、しっかり撮れていました。

 

カフェテラスを含めて5枚の絵が撮影可能でしたが、他のもピンぼけなので、掲載できません。

カメラの腕を上げないといけないと痛感しました。

 

グッズ売り場も盛況でしたが、特別なミッフィーさんが入荷待ちで残念です。

再入荷したら、スタンプを押した入場券を持って行けば、購入できるようです。

 

夜のカフェテラスを見たときは、胸がいっぱいになりました。

しかし、それだけでなく、何点も心惹かれる絵に出会えて満足しました。

 

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