岡本太郎の「自分の中に毒を持て」を紹介しましたが、さらに「自分の運命に楯を突け」を読んでいます。
まだ読み出したばかりですが、こころにひびく言葉がつぎつぎと現れてきました。
いくつか紹介します。
興味を持ったかたは、ぜひ一読をお勧めします。
生きがいは自分の運命と闘うことだ。寂しい寂しいというのは、自
分に甘ったれてごまかしているだけだ。それじゃあ本当の闘いはで きない。
「自分の運命と闘う」という積極性、「自分に甘ったれてごまかしている」という厳しい認識。岡本太郎に叱られているような気になりました。思わず背筋が伸びる言葉です。
人間の世界は絶望的だ。でも、だからダメだと考えず、その絶望のなかに生きることこそがおもしろいと思って生きる以外にない。
それがほんとうの生きがいになる。
コロナ禍で、この一年間は日本中が絶望的な気分で過ごしてきたように思います。
国も知事も誰も救ってくれない。でも「ダメだ」と思わず、「おもしろいと思って生きる以外にない」。つまり、思い切れと言うことです。なかなかそういう境地になれないのが現状ですが。
人間の一生がみじめであるなら、だからこそ生きよう、とことんまで自分
自身に挑んで。
「自分自身に挑む」という考えが岡本太郎の中に一本の太い柱として通っています。
悩みのない人間なんていない。もしいたら、阿呆だ。悩みとのつきあい方を洗練させるんだよ。
「悩みのない人間は阿呆」と言い切るところがすごいです。
「悩みとのつきあい方を洗練させる」という発想が斬新です。
「洗練」ですよ!そんなこと、考えたこともありませんでした。参考になりました。
現実即空想、空想即現実。ほんとうの生き方とは、空想と現実のからみあいのなかで生きること。
ここで言う「空想」とは「夢」を持つことです。現実に対し、空想を広げることの大切さを言っています。
いちばんおもしろい人生とは、苦しい人生に挑み、闘い、そして素晴らしく
耐えること。逆境にあればあるほど、おもしろい人生なんだ。
「逆境」にへこみがちな私たちですが、むしろ、逆境にあるほどおもしろい人生と言いきれる確信に満ちた言葉が力強く励ましてくれます。
5章あるうちの1章の一部を紹介しました。
まだまだ力強い言葉に出会えそうです。
太陽の塔を見に行きたくなりました。