bluesoyaji’s blog

定年後の趣味、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、化石採集、鉱物採集、文学、読書、音楽など。高校生や受験生のみなさん、シニア世代で趣味をお探しのみなさんのお役に立てばうれしいです。

小説や物語が好きな人におすすめ 「続ものがたり風土記」阿刀田高 集英社文庫

続 ものがたり風土記 (集英社文庫)

「続ものがたり風土記」 阿刀田高 集英社文庫

前回この記事で紹介した「ものがたり風土記」がたいへんおもしろく、すぐに読了したので、続編も読み始めました。

平衡感覚(岩手2)では宮沢賢治の「鹿踊りのはじまり」が紹介されています。原作を読むと、これがすばらしい。描写と言葉遣いが多彩で感心しました。

小説家の技(徳島1)は、私の故郷ということもあって、興味深く読みました。
「自日没」(にちぼつより)五味康祐の小説。これが読みたくなり、「刺客」という文庫に掲載されていたので早速購入しました(文春文庫)。ストーリー展開がおもしろく、映画化されてもいいと思います。
作者の五味康祐については、私が子供のころテレビに出ているのを観て、変わった人(奇人)だなと思ったのを覚えています。今の若い人にはほとんど知られていないでしょう。

(徳島2)「阿波の狸合戦」はジブリの映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の原案のひとつとして知られます。徳島県人にとっては「金長まんじゅう」がお土産の定番であり、ソウルフードです。「金長まんじゅうゴールド」がおすすめ。

(徳島3)「阿波十郎兵衛」は名前を知っていたが、何をした人なのか知らずにいました。意外と複雑な事情があったことが紹介されています。
モラエスは阿波の女二人を愛したと聞いていたが、事実は異なる事を知りました。最期は孤独死のような有様だったとか。
モラエスの名は知っていても、作品を読んだことがある人は少ないでしょう。「徳島の盆踊り」講談社学術文庫がありました。早速注文。
モラエスが住んでいた家に近い町にいたことがあるので、懐かしく思いました。

海道の町(広島1)志賀直哉と尾道の関係がわかりました。「暗夜行路」のあらすじが参考になりました。この高名な作品を未読だったので、読んでみたい気になりました。

ほかの章も、物語に関するエピソードが興味深く紹介されています。
小説が好きな人、物語が好きな人には必携の本でした。