北海道大学のプレスリリースを見て考えた
「イカ類は1億年前に既に誕生し爆発的に多様化していた
〜古生物学を根本から変革するデジタル化石マイニング技術〜」
北海道大学のリンクです
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/250627_pr.pdf
ネットで見つけたこの記事を読むと大変おおもしろかったので、あれこれ考えてみました。
記事の内容は、スキャンを活用して資料の岩石を薄く削りながら化石の映像を撮り、デジタル化して3Dモデルとするというもの。
これにより今まで発見できなかった微細な化石も容易に見つかり、データとして取り出すことができます。
今まで1個しか見つかっていなかったイカのクチバシが大量に見つかり、分類することができた、そこから白亜紀の海中はイカだらけだったということがわかったそうです。
・まず思ったのが、この技術がアンモナイトの研究に応用できるのではということ
従来の専門的な化石クリーニング技術がなくても、このデジタル化石マイニング技術で誰もが化石研究できそうです。
わたしはクリーニングの際に、どれだけ化石本体を割ってしまったことか・・・
また、異常巻きアンモナイトもこの技術を使えば、ニッポニテスやノストセラスなどの複雑な形態が簡単につかめると思います。
さらに、今まで見落としていた新種のアンモナイトの発見も大いに期待できそうです。
・北大といえば恐竜の研究も知られています。
「むかわ竜」が特に有名です。
恐竜の研究も飛躍的に進むのではないでしょうか。
北海道は良質のアンモナイト化石が多産するので、地の利を活かして北海道大学は研究面でもさらに有利になるのではないかと思いました。
北大で学べる若者がうらやましいです。
・北大のリリースにもあるように、この技術で古生物学の新発見が期待できます。
疑問に思ったのは、実物の化石は削られて破壊されるので、化石成分の分析などはどうなるのでしょうか?
岩石の薄片を作る技術を組み合わせると、現物の化石の保存も可能になるのでしょうか?
・将来、この技術のコストが下がって、民間の人でも分析を依頼できるようになれば、どうでしょう?
例えば、北大に化石を含む岩石を送ると、マイニングしたデータが送り返されるようになる。
そうなれば楽しいですね。化石研究の裾野も広がると思います。
・さらに3Dプリンターでデータを用いて実物模型が作成で来たら・・・
夢が広がります。