失われた時を求めて Ⅰ 第一篇 スワン家の方へ 第一部 コンブレー
その5 ママンへの執着
18段 スワンの来訪が悩みの種 ママンが寝室に来ずキスできない
家族とスワンとのやりとり
19段 キスができなくなり、フランソワーズにママンへの手紙を渡してもらおうとする
20段 スワンのみが気持ちを理解できる… 善意の仲介者フランソワーズ
21段 母は来なかった…ママンが寝に上がってくるときに、なにがなんでもキスしよう
22段 神経の衝動、いま犯した過ち、重大なもの
いま欲しいものはママンだ、ママンに「おやすみ」を言うことだ
感想
・ママンにおやすみのキスをすることになぜ私は異常な執着をするのだろうか?
それを説明する記述は見当たらない。
強いていえば、
19段「最後の聖体拝領も受けずに去ってゆかねばならなかった」
「二人を隔てていた柵は崩れ落ち、私たちは甘美な一本の糸で結ばれていた」
22段「欲望の実現に通じる道」
・断片的な部分から、母性的なものと異性に対する性的なものとが混在しているように受け止められる。
・母に母性と女性(異性)の両方をみるといえば、我が国の谷崎潤一郎の名作が挙げられる。
・「蘆刈」「少将滋幹の母」「吉野葛」などはいわゆる母恋いがテーマであり、プルーストの描く母恋いと対比をして考えてみたい。
・母との関係性が描かれる部分がまだ少ないので、早急な考察は一旦おいておこう。
