自分の「うつ」を治した精神科医の方法
宮島賢也 KAWADE夢新書
「うつヌケ」が大変興味深い内容だったので、その中で紹介されていたこの本を読んでみました。
参考になる点が多くありました。
いくつかを紹介します。
三章
僕は「考え方」を変えてうつを克服した
引用します。
うつになる人、ならない人、どこに違いがあるのでしょうか。その最大の違いは、考え方にあります。うつになる人は、「うつになるような考え方」をしています。一方、逆境に置かれても、うつにならない人は、「うつにならないような考え方」の持ち主なのです。
もうすこし、具体的にいいましょう。
うつになる人は、いやなこと、良くないことばかりに目が行き、嬉しいこと、楽しいことに目が向かなくなっていく傾向があります。
いやなこと、よくないこと、ネガティブなことにとらわれ、そういったことばかりを考えていると、当然ですが、気分は落ち込みます。
うつになる人は、いやなことが頭の中を占領し、その結果うつ状態を引き起こしているのです。
また、うつになる人は、自分を責める傾向があります。うつになったことに対しても、「自分が弱いからだ」「自分のせいだ」と、考えがちです。そして、うつになった自分を嫌悪します。
この部分を読んで、「いやなこと、良くないことばかり」に目が行き、「嬉しいこと、楽しいことに目が向かなくなっていく」傾向が自分にもあると気づきました。
気分の落ち込みが起こると、なかなか切り替えができずに、ズルズルと引きずってしまう。
嬉しいことや楽しいことを考える時間がとても短いのにも気づきました。
自分の憂鬱傾向は、思考のクセのようなものだということがわかりました。
引用します。
仕事に関しては、たとえ好きな仕事であっても、義務感で行えば、心が苦しくなることがあります。だから、好きで飛び込んだ業界の仕事に就くことができ、頑張って結果を出し続けたけれど、その果てにうつになってしまう人もいます。
しかし、目標がしっかり定まっているとき、うつにはなりません。
また、仕事にやりがいやゲーム性を見つけて楽しんでいる人は、うつにならないし、仕事ですばらしい成果を上げています。
仕事をすることに、なんとも言えない重さ、しんどさを感じる時があります。
私の仕事は、ある程度は自分の学んだ文学や国語知識を生かせるものですが、それでも苦しく感じることはあります。
ゲーム感覚で楽しく仕事をする境地にはなっていません。
自分の仕事にどのような価値を見出すか、考えてみることが必要です。