bluesoyaji’s blog

定年後の趣味、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、化石採集、鉱物採集、文学、読書、音楽など。高校生や受験生のみなさん、シニア世代で趣味をお探しのみなさんのお役に立てばうれしいです。

教育

自分の才能を見つける方法、伸ばす方法が学べます

「凡人が天才に勝つ方法」つんく 東洋経済新報社 日頃、高校生に接している私は、彼らの才能の見つけ方、伸ばし方に興味があり、参考になる本を探しています。また、自分自身が還暦を過ぎても、眠っている才能?を探して伸ばしたいと思っています。そこで出…

「国語の科目再編は無理がある」読売新聞3月30日朝刊社説を読んで考えた

読売新聞3月30日社説「国語の科目再編は無理がある」改め「読売新聞の変節にはウラがある」 引用 実用的な文章を読み、論理的に書く力の育成は重要だが、その力は文学作品などに触れることで高まるのが普通だ。『実用的・論理的』な文章能力というものが…

「『論理』か『文学』か」読売新聞3月30日朝刊3面を読んで考えた

読売新聞3月30日三面「『論理』か『文学』か」 引用 これほど客観的な基準がない検定意見は初めてだ。桐原書店編集責任者 「文学国語」は11点全点が評論を取り上げた。新指導要領は文学国語では、文学に関連した評論を扱うことを認めているためだ。10本以…

高校国語 論理・文学分割 読売新聞3月30日朝刊1面記事を読んで考えた

読売新聞3月30日一面記事「高校国語 論理・文学分割」 引用 論理国語と文学国語に小説、評論が混在した理由としては、限られた授業時間数の中で、学校現場には小説と評論の双方を学んでほしいという強いニーズがあるほか、教科書会社自体にも両者(*論理…

「模倣と創造 13歳からのクリエイティブの教科書」佐宗邦威 さそうくにたけ PHP研究所を読んで

「模倣と創造 13歳からのクリエイティブの教科書」佐宗邦威 さそうくにたけ PHP研究所 読了しました。参考になった点を3つあげておきます。 1 模倣、想像、創造の3章に分けて、想像力を身につけるための具体的な方法が示されています。 2 人間の知能が…

タブレットを導入した授業のために 高校国語 現代文の授業で試してみた方法です 「富嶽百景」太宰治

来年(2022年度)の高校一年生からは、全員タブレットを使うことになっています。 私が今年の四月から担当している一年生は、全員タブレットを導入しています。 授業でタブレットを活用するために、授業用シートを作りました。 教材は、国語総合の現代文…

「ひきこもれ ひとりの時間をもつということ」吉本隆明 だいわ文庫を読んで考えた

「ひきこもれ ひとりの時間をもつということ」吉本隆明 だいわ文庫 本文は上記から引用しました。 吉本隆明といえば、学生運動の思想的な柱、「共同幻想論」、よしもとばななの父などが思い浮かびます。 名前は知っていても、その著作は未読でした。 今回は…

15分でできる大学入試国語問題の解き方 入門編 その2 関西大学 2020年 全学日程 国語 『「学び」の復権ー模倣と習熟』辻本雅史

15分でできる大学入試国語問題の解き方 入門編 その2 関西大学 2020年 全学日程 国語 『「学び」の復権ー模倣と習熟』辻本雅史 前回の続きです。その1を見てから読むことをおすすめします。 www.bluesoyaji.com 続きの問題文を読んで、○印をつけ、線を引く…

理系を目指す受験生も広い教養が求められる 京都大学 理系 2020年 前期 国語 第二問 『妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心』小松和彦 を解いてみた

京都大学 理系 2020年 前期 国語 第二問 『妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心』小松和彦 形式段落の要旨をまとめました 番号は形式段落の通し番号です。 1谷崎潤一郎『陰翳礼讃』―昭和の初めころには、闇の消失が目立ったものになってきた 2屋内の「…

教育格差を取り上げた東京大学 2020年 前期 国語の問題を解いてみて、出題の意図を考えてみた 『神の亡霊』小坂井敏晶 東京大学出版会

東京大学 2020年 前期 国語 出典『神の亡霊』小坂井敏晶 東京大学出版会 第一問 現代文を解いてみました。 段落の要旨を形式段落の番号順に載せています。 1学校教育で階層構造が再生産される 教育機会の均等で貧富差の解消、公平な社会にと期待 2機会…

大学入学共通テストの内容について、大学入試センターから発表がありました 傾向と影響について書きました

2021年から実施される大学共通テストの出題方法などについて、大学入試センターから発表がありました(2020年1月29日) 大学入学共通テストについての資料はここにあります。 https://www.dnc.ac.jp/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/i…

緊急事態発生 大学入試の混乱に思うこと

本日11月1日、来年度の英語外部試験の大学入試への利用が見送られました。 ニュースでも話題になっています。 数日前に文科大臣の身の丈発言があり、混乱に拍車がかかりました。 読売新聞に政府内からも延期論が出ていると報じられたので、これは流れが変わ…

大学入試の評論文の勉強にお薦めです「鏡の中の現代社会」見田宗介 定本 見田宗介著作集Ⅱ 岩波書店

// 国語教師として、ふだんから大学入試の国語の勉強や、論理的な思考力を身につけるために役立つ文章を探しています。 今回紹介するのは、見田宗介の『鏡の中の現代社会』です。 出典は、「定本 見田宗介著作集Ⅱ 現代社会の比較社会学」岩波書店からです。 …

「才能の見つけ方 天才の育て方 アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ」石角友愛 文藝春秋 からギフテッド・チルドレンについて考えてみた 学校がなじみにくい人へ

// 小学生のころ戯れに行った絵画教室で、同年代の生徒が描いた絵を指導という名目でズケズケと塗りつぶしながら修正した教師をそばで見ていた。その時の「こんな悪人が世にいるのか」と思った記憶が今なお人格の一部として機能してる実感がある。 — 米津玄…

偏差値ランキングが通用しない 大荒れの2019年大学入試を考えた

// 偏差値ランキングが通用しない2019年大学入試 2月下旬、大学入試も前半が終わって、国公立大学の二次試験が始まります。私学入試の合格発表から、今年の入試に異変が起こっていることがわかります。 それは、偏差値ランキングが通用しなくなっているとい…

著者の熱量が半端なく高く、読者は感染すること間違いない。「宇宙を目指して海を渡る」 小野雅裕 東洋経済新報社 を読んで考えた

// 「宇宙を目指して海を渡る」 小野雅裕 東洋経済新報社 を読んで考えた 夢を持つこと、夢に向かって努力し続けることの大切さを教えてくれた。 著者の熱量が半端なく高く、読者は感染すること間違いない。 おっさんの私でも、やる気が湧いてきた。若いみな…

「勉強の哲学 来たるべきバカのために」千葉雅也 文藝春秋 が学び直しのきっかけになりました シニア世代にもおすすめ #勉強の哲学 #千葉雅也 #読書感想 #学び直し

// 「勉強の哲学 来たるべきバカのために」千葉雅也 文藝春秋 たいへん参考になったので、紹介を兼ねて感想を書きます。 おもしろく読み終えました。しかし、一部難解で私の頭では理解できなかったところもありました。印象に残った箇所を引用します。 ツッ…

国公立大学二次試験 2018年東京大学 入試問題 国語第二問「太平記」を解いて考えた

// 東京大学の2018年入試で、不倫を題材にした古文が出題されていた。このご時世に、なぜ不倫問題なのか考えてみた。 国語第二問「太平記」 解答例は河合塾解答速報より引用しました 高師直は、人妻になっている女に手紙を出す。わざわざ兼好法師に書か…

2019年センター試験国語の第1問、評論の本文が、問題集ですでに使われているものだった やってた人は超ラッキー 出題者はもっとリサーチしてください #センター試験 #センター試験国語 

// 今年2019年のセンター試験国語の第1問、評論の本文が、問題集ですでに使われているものだった センター試験の問題はここから。 https://nyushi.sankei.com/center/19/1/exam/3910.pdf 桐原書店「現代文アチーブ2三訂版」18番の問題「翻訳をめぐる…

大学入学共通テスト 2018年試行テスト 国語 記述問題を解いてみてわかったこと

// センター試験が廃止され、共通テストが始まります。 2018年11月に全国で行われた試行テスト(プレテスト)の国語の記述問題を解いてみました。 問題はこちらにあります。 https://www.dnc.ac.jp/sp/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/pre-…

東京医科大学 不正入試について考えた その2

// 東京医科大学のホームページに掲載されている入試結果です。 一般入学の、一般入試の項目で、第1次試験合格者が第2次試験にどれだけ合格したのか、その比率を計算してみました。 男子 303→141 合格者46.5% 女子 148→30 合格者20.3…

東京医科大学の不正入試問題を考えた

// 東京医科大学の不正入試問題が報道されて、いろいろ考えるところがありました。 次の図は、ベネッセが公表している入試結果から、成績の各層における合否数を抜き出して比較したものです。 全受験者の合否結果ではないので、そこはご注意ください。 私立…

2018年 センター試験 国語 評論を解いてみたら、難しくありませんでした

// 2018年 センター試験 国語 第1問 評論は難しくなかった その傾向を分析しました 評論の出典は 『デザインド・リアリティー集合的達成の心理学』有元典文・岡部大介 国語の問題は http://nyushi.nikkei.co.jp/center/18/1/exam/3910.pdf 本文の要旨を…

高校国語教師が解いて考えた。大学入学共通テスト試行問題。記述編

// センター試験に変わって行われる大学入学共通テストの試行問題が公表されました。大学入試センターのホームページにあります。入手して解いてみました。 問題へのリンク http://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?f=abm00011239.pdf&n=5-01_問題冊子_国語.pdf…

才能の見つけ方 天才の育て方 アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ  石角友愛 を読んで、日本の教育の現状について考えました。

// 才能の見つけ方 天才の育て方 アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ 石角友愛 子どもの才能を見つけ、伸ばす方法はどんなものがあるのかということが、気になっていて、見つけたのがこの本です。 30年ほど高校教育に携わっていて、自分自身も3人の子ども…

現代文の読み方を学ぶ 入試現代文の対策として書きました

// 現代文の読み方を学ぶ 現代文の問題は大学入試などでよく出題されます。 高校生や受験生の皆さんは現代文が苦手という人も多いです。その理由が、「勉強方法がわからない」、「文章によって出来不出来の差が大きい」、「日本語だから勉強しなくてもいいと…

大学入試共通テストはどう変わる?国語の記述問題対策を考えてみた。

// 大学入試センター試験に代わり、2020年度から「大学入学共通テスト」が実施されます。今の中学3年生が、高校3年生になって受験することになります。 国語と数学で記述問題が出題されるので、国語の教師としては気になるところです。 高校の授業で現…

読売新聞 人生案内の回答者 最相葉月さんが説く毒親への対処法を考えてみました。

// 以前に最相葉月さんの人生案内の回答について記事を書きました。 毒親に翻弄される相談者への回答が的確ですばらしいと思います。 www.bluesoyaji.com 今回の相談は、子供ではなく、親からの相談です。 二人の娘から嫌がられ、距離をとられてしまった母親…

「毒になる親」スーザン・フォワード 講談社+α文庫を読んで考えた

// 親に対して複雑な感情を抱いた時、どう自分の心を扱えばよいのかわからなくなってしまうことがあります。 そんな時のアドバイスとして役に立つのではないかと思った本を紹介します。 「毒になる親」スーザン・フォワード 講談社+α文庫です。 「毒になる親…

『マチネの終わりに』で話題の平野啓一郎さんの『私とは何かー「個人」から「分人」へ』が2017年の明治大学の入試問題に出ていたので、読んで考えてみた

// 『マチネの終わりに』で話題の平野啓一郎さんの『私とは何かー「個人」から「分人」へ』が明治大学の入試問題に取り上げられていたので、読んでみました。 2017年 明治大学 政治経済学部 『私とは何かー「個人」から「分人」へ』平野啓一郎 以下はそ…