bluesoyaji’s blog

定年後の趣味、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、化石採集、鉱物採集、文学、読書、音楽など。高校生や受験生のみなさん、シニア世代で趣味をお探しのみなさんのお役に立てばうれしいです。

「『論理』か『文学』か」読売新聞3月30日朝刊3面を読んで考えた

読売新聞3月30日三面「『論理』か『文学』か」

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引用

 

これほど客観的な基準がない検定意見は初めてだ。桐原書店編集責任者

「文学国語」は11点全点が評論を取り上げた。新指導要領は文学国語では、文学に関連した評論を扱うことを認めているためだ。10本以上載せた筑摩書房の担当者は「文学と論理を分割するという指導要領の趣旨に違和感を抱いた。文学国語にあらゆる文章を載せた」と打ち明ける。

 

分けることへの反対意見として

日本学術会議の「古典文化と言語分科会」は20年の提言で、「『論理』と『文学』があたかも相反する領域であるかのような誤解を与える」と主張し、国語の選択科目を改善するよう訴える。

国語教育に詳しい日本大の紅野謙介・特任教授(日本近代文学)は『国語は論理と文学に分けられるものではない。文学には様々な人物の立場や理屈が絡まり、複雑な論理を捉えていくという要素がある。教科書検定の結果からも新指導要領の破綻が表れている。文科省は現場の声を聞き、実態に即した柔軟な対応を取るべきだ』と指摘する。

 

国(文科省)は、PISAの成績が低迷したことと、経済界などからの実用的な国語力の要請とを理由として、論理と文学を分けた。

PISAのテスト内容については専門家からの批判もあり、順位の上下だけを見て国語教育の改革をするのは早計である。

 

経済界も実用的な国語力を新入社員に求めるなら、入社後に教育すればすむことであり、その手間とコストを教育現場に押しつけるのはお門違いだ。

教育の中身に文句をつけるよりも、必要とするプログラムを用意し、教育現場に無償で提供するくらいのことを考えましょう。アイデアも金も出さずに要求だけしても、多忙な学校現場は無理ですよ。