失われた時を求めて Ⅰ 第一篇 スワン家の方へ 第一部 コンブレー
その4
p47からp87まで
6段 ママンのおやすみの挨拶 安らぎを妨げるのは父やお客(スワン氏)
7段 スワンの描写 祖父の語るスワンの父とのエピソード
・いきなり死が語られて違和感があり、物語への没入が難しい
筆者は死の重要性をはじめに提示したかったのかもしれない
8段 スワンの正体 私一家よりもずっと上流階級に属する人物
・訳注が3ヶ所あり p397参照
9段 階級社会の性質と私の一家に対するスワンの慎ましい態度
10段 スワンの別の姿
・比喩がわからない 訳注 アリスタイオス参照
わが国では紫式部や清少納言が白紙文集を引用するようなものなのか…
11段 スワンのエピソード 身バレの一つ
12段 大伯母の、スワンに対する横柄な態度
13段 最初のスワンの印象 「私たちの社会的人格は、他人の思考によって作られたものだ」という。私の一家、特に大伯母のスワンに対するイメージと実際の社交生活のそれとの対比が語られる
14段 祖母の知人宅でのエピソード スワンの上流階級での存在感が示される
・短い文章に訳註が5ヶ所もある。伏線となるものも含まれるため、面倒でも確認が必要
15段 大伯母の反応 スワンの結婚のことが触れられる(スワン夫人を軽くみている)
16段 家族たちのスワンに対する反応
17段 スワンの来訪を控えての反応
感想
・ちょっと厳しくなってきました。このまま読書を続けられるのか…
何がダメなのかというと、話が展開していかないのが一つ。回想場面なので仕方がないかもしれませんが、ドラマとしてのおもしろ味や知的好奇心を満たす内容が不足しています。
・もし、ここまでの内容を現代の高校生に薦められるかと聞かれると、答えは「ノー」です。たぶん100人に1人くらいしか読まないでしょうから。
・仏文学におおいに惹かれている、西洋史が好きだ、フランスに憧れているなどの特別な理由でもない限り、高校生は読まないかな。長年高校生に国語を教えてきた私の実感です。
・20世紀の最高傑作と言われても、読んでくれなかったらその価値は認識されないでしょう。
・筆を戻して、どうすればこの小説を1人でも多くの人が読むようになるか、その手がかりを探る作業を続けましょう。
・解決法の一つを紹介します。

集英社文庫に「鈴木道彦編訳 抄訳版 失われた時を求めて」が3巻あります
この長編小説の中で重要な部分を抜き出し、編集したものです。省かれた部分などは訳者の解説があるので、本編を全部読まなくても理解できます。
本編が読みにくいと感じる人は、まずこの抄訳版を読み、おもしろいと思えたら本編に戻るというのも一つの読書法としておすすめします。
