「NYの人気セラピストが教える自分で心を手当てする方法」を読書中です。心に響いた部分を紹介します。
第2章 誰ともつながっていないと感じるときー孤独 より一部を引用します。
いったん孤独になると、そこから抜けだすのは思った以上に困難です。その原因のひとつは、孤独な人が他人を信用しないからです。自分にも他人にも批判的になり、人の言動をネガティブに捉えて、疑心暗鬼になります。さらに怖いのが、孤独によって行動が投げやりになることです。「どうせ何をやっても無理だ」と思い込み、人との関わりを投げ出してしまいます。その結果、コミュニケーション能力がおとろえて、ますます人との交流が難しくなります。
ひとまず思い込みを捨てて、自分の行動を客観的に振り返ってみてください。「努力しているのに友達ができない」「何もしていないのに人が離れていく」と思うでしょうが、ひょっとしたら自分の行動のなかにヒントが隠れているかもしれません。
孤独は他人に対する見方にも影響します。孤独な時ほど他人に厳しくなり、友人や恋人の言動をネガティブに捉えるようになります。
自分にも他人にも厳しくなり、会話や関係性がつまらなく感じられます。そして他人から見た場合の魅力も下がり、人の興味を引きづらくなります。そうした影響が重なった結果、孤独から抜け出して新たな人間関係を作ることはとても難しくなるのです。
本当は自分で見えない壁を築いているだけなのに、そのことに気づいていなかったのです。これが孤独の罠です。
人との深いつながりが不足していたり、相手に対する努力を惜しんでいると、対人関係の「筋肉」がおとろえます。つまり、相手の気持ちが理解できなくなり、行動が的外れになるのです。
長い間一人だった人が異性にアプローチしようとする時も、同じことが起こります。対人関係の筋肉が弱って恋愛スキルが下がっているのに、自分ではそれがわかりません。その結果、「なぜがんばっているのにモテないんだろう」と思い悩むことになるのです。
孤独をこじらせないためには、3つのことに気をつける必要があります。
第一に、誤った現実認識を正し、孤独の悪循環を予防すること。まわりの人や環境をネガティブに評価していると、いっそう孤独になります。
第二に、対人関係の筋肉を強化し、相手の身になって考えられるようになること。そうすれば、相手との関係性をスムーズに深められます。
第三に、孤独の痛みやつらさをやわらげること。現実的に人とのつながりをつくるのが難しい場合は、これが非常に大切です。
「 対人関係の筋肉がおとろえる」という表現が、新鮮でさらに的確だと感心しました。教師という仕事柄、孤独そうな生徒を見かけることはあります。自分自身もそれほど社交的ではない、むしろ対人関係の構築はやや苦手と思っているので、この言葉はよくわかりました。使わないとおとろえる筋肉と同じだというのです。
思春期は孤独になりたがる時期もありますが、対人関係を避けていると、筋肉がおとろえてしまうことになるので、注意が必要です。
「相手の気持ちが理解できなくなり、行動が的外れになる」
思い当たることは多々あります。パートナーにプレゼントをしても、喜んでもらえないことがほとんどです。相手のほしがっているものがわかっていないためですが、年を重ねると重症になるようです。
この第2章の内容を読んで、仕事面とプライベート面の両方で、変えていかなければいけない点に気づくことができました。
まずは人と接する時の自分の表情や話し方を意識してフレンドリーにしていきたいと思いました。