bluesoyaji’s blog

読書、化石採集、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、文学、音楽、学び方などを書いています。少しでも高校生や受験生のみなさんの役に立てばうれしいです。

アンモナイトをクリーニングしてみました #アンモナイト #白亜紀 #化石 #徳島県 #化石採集 

 

初めて採集したアンモナイトの大きさがわかるように、クリーニングをしてみました。

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アンモナイトの周囲の石を削り落とし、化石本体が見やすいようにする作業です。

 

私は全くのシロウトなので、化石の本やネットの情報を見てやり方をまねてみました。

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黙々と石を削る。息を潜める作業です。

2時間くらいかかったでしょうか、正座していた足がしびれて限界に達したので、止めました。

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大きさがわかりやすくなり、メジャーで測ってみると、10cm前後あります。

化石の産状がわかるように、本体を削り出すことをせずに、母岩についたまま残しました。

 

次はこのアンモくん(雄?雌?)の名前と生きた時代を調べてみました。

ちなみにアンモナイトの雄と雌については、国立科学博物館のHPに次のように書いてありました。

 

アンモナイトの殻には、マクロコンクとミクロコンクといわれる二型が知られています。両者の殻の形は成長を通じてよく似ていますが、ミクロコンクはマクロコンクに比べて成殻のサイズが小さく、殻口部に突起を持つものもあります。産出する場所や時代が同じであることから、これらは同じ種類の雌雄と考えられています。一般に大きい方(マクロコンク)が雌、小さい方(ミクロコンク)が雄と考えられていますが、明確な根拠はないようです。

 

画像を探すと、これがよく似ていました。

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出典は、「和歌山に恐竜がいたころ 白亜紀前期の化石大集合」和歌山県立自然博物館です。

 

中生代白亜紀バレミアンという時代で、およそ1億3千万年前です。

 

「シュードハプロセラス・ジャポニカム」長くて難しい名前です。

覚えられないので、ハプロちゃんと呼ぶことにします。

 

このハプロちゃんとは1億3千万年ぶりに対面したことになります。気の遠くなるような出会いに頭がくらくらします。

この時間感覚に触れることが、化石採集の魅力かもしれません。

 

初めてアンモナイトの化石を発見しました #化石採集 #白亜紀 #アンモナイト #徳島県

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初めてアンモナイト化石を発見しました。

3月末に徳島に帰省し、いつも行く白亜紀の産地に行ってみました。

 

先日、化石にたいへん詳しい方と話す機会があり、徳島のこの産地のポイントを教えていただきました。

その通りにしてみると、自分にとって初めてのアンモナイト化石を発見することができました。化石の先輩に大感謝です。

いつも一人で情報を調べて山に行っていましたが、やはり先輩の教えはありがたいです。

普段の採集は、もっと奥の方まで足を伸ばしますが、今回は谷の手前です。

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小さな沢を登った時、アンモナイトの破片を見つけたのですが、雨が降ってきたので、降りてきて周辺の転石を探してみました。

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石を割るのも疲れて、何気なくひっくり返した転石の裏にこれがついていたのです。

びっくりし、うれしかったのですが、むしろ、ホッとした気持ちもありました。今まで何度足を運んでも見つけられなかったので。

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午後からは雨脚が強くなり、採集を切り上げて上勝町に桜を見に行きました。

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「才能の見つけ方 天才の育て方 アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ」石角友愛 文藝春秋 からギフテッド・チルドレンについて考えてみた

 

米津玄師さんの活躍は、みなさんご存じのとおり。音楽はもちろん、絵やダンスも超一流です。マルチタレントを持っているのは間違いなし。
子どもの頃の米津玄師さんは、ギフテッド・チルドレンだったと推測されます。

その米津さんが、ツイッターに三連投していた内容が、子どもの才能の伸ばし方に関するものだったので、以前に読んだギフテッド・チルドレンについての本のことを思い出しました。

 

「才能の見つけ方 天才の育て方 アメリカ ギフテッド教育最先端に学ぶ」石角友愛 文藝春秋 から、ギフテッド・チルドレンとはどういうものかを紹介します。

 

ギフテッド・チルドレンの定義

「ギフテッドとは、知性、創造性、芸術性、リーダーシップ性、または特定の学問での偉業を成し遂げる能力がある個人を指す。」

 

「ギフテッドとは、例外的な論理能力と学習能力の才能を持つ個人を指す。分野は大きく分けて二つあり、一つは言語化・記号化された分野(数学、音楽、言語等)と、二つめは感覚運動能力の分野(絵、ダンス、スポーツ等)がある」

 

 

特別な能力を持つ子どもと聞くと、東大に合格するような、いわゆる学力の高いことをまず連想しますが、それも含めて、もっと幅広い能力を持つ子どものことです。

 

ところが、日本の学校の物差しは、学力重視であり、歌やダンス、さらにリーダーシップ性すら重きを置かれていません。個性を重視しようというのが、実際は、かけ声だけだということがわかります。

 

日本からはスティーブ・ジョブズのような独創的な製品を生み出す天才は出てこないのでしょうか。また、米津玄師さんのような芸術分野で大活躍する人は、稀な存在なのでしょうか。

 

アメリカでは 、伝統やブランド、世間からの評価などよりも、親が「本当に我が子にとって一番よい選択は何なのか」という視点で学校を選んでいる

日本では、小学校のお受験や、中学校受験などをする際に、どれだけの親が、偏差値、ランキング、世間一般的なブランドイメージなどを排除し「我が子の個性を伸ばし、学びに対する興味を一番育んでくれる学校はどこか」「教育理念に共鳴できるか」という本質的観点から学校を選んでいるでしょうか。

日本では学校側にあまり選択肢のバラエティがないように思います。それが、ランキングで学校を選ぶ以外にあまり方法がない理由なのかもしれません。

 

偏差値ランキングや世間の評判で学校を選んでしまう親と、それに従う子どもたち。
本当に子どもの特性を見つめ、見きわめる努力をしているといえるのでしょうか。

むしろ、子どもの可能性を奪っているのかもしれません。

子どもの持つさまざまな才能を見つけ、伸ばす手助けをすること、これが日本の社会には欠けているのでしょう。

子育て中の人も、これから子育てする人も、ギフテッド・チルドレンということを知っておくことが必要です。

ぜひ、この本を一読してみてください。

 

 

偏差値ランキングが通用しない 大荒れの2019年大学入試を考えた

 

偏差値ランキングが通用しない2019年大学入試


2月下旬、大学入試も前半が終わって、国公立大学の二次試験が始まります。
私学入試の合格発表から、今年の入試に異変が起こっていることがわかります。


それは、偏差値ランキングが通用しなくなっているということです。
ベネッセの模試で合否判定AやB判定が付いていても、落ちてくる。
偏差値が下の大学を抑えとして受けても不合格になり、逆に偏差値が上の大学が合格するというケースが発生しています。


関西地区の私大で言うと、神戸学院大に落ちて甲南大に受かる、追手門学院大に落ちて関西大に受かるといったケースです。
従来ならあり得なかった逆転現象が見られるのが今年の入試状況です。


一番とまどっているのは受験生です。受かるはずの併願校が落とされてしまう。抑えにならない、どこも受かってこないという厳しい現状があります。

 

ベネッセや河合塾の分析によると、2019年の大学入試は、前年に引き続き、文系人気が高く、理系は低調、いわゆる文高理低の傾向だと言われていました。


たしかにそうですが、理系の大学も偏差値ランキングが通用しないほど難化するという予想はどこもしていませんでした。


従来は成績が下位層の受け皿となっていた大学も難化し、全然受かってこないのです。

その原因は、各大学が合格者を絞り込んでいること。
もちろん、文部科学省の指導が原因です。昨年度の入試も合格者絞り込みの影響は大きかったのですが、今年はそれ以上です。
定員の1.05倍を超えると補助金カットという方針に各大学が過剰に反応した結果です。

 

兄や姉が受かった大学が同じ成績、いやそれ以上でも受からない。
先輩が去年受かったところを目指したがダメだった。受験生にとっては非常に厳しい状況です。

 

偏差値という物差しでは受験指導ができない、合否の予想すらできないのが現実です。
いまや新しい物差しは、合格者数の絞り率です。対前年比で何パーセントの合格者を出すのか。
これによって大学の難易度が簡単に入れ替わってしまうのです。

 

こういった現状にどう対応するか。

受験生のみなさんは、後期試験までチャレンジを続けましょう。

国公立の合否発表が終われば、上位の大学から合格手続きをしない辞退者がたくさん出てきます。場合によっては定員割れをおこし、追加合格を出す大学も出てきます。昨年も話題になりました。最後までチャンスはあるので、あきらめずに勉強を続けましょう。

 

また、受験生のみなさんは、合格した大学で勉強を一生懸命することが大事です。

偏差値が高いとか有名大学だからとかで満足するのではなく、入学してからの勉強がちゃんとできるかどうかでその大学を評価しましょう。

 

政治によって多くの受験生と親、教師が振り回される、この現状をなんとかしたいと思います。

数年後、もっと少子化が進んで受験生が減少した時、今年のような、えげつない合格者の絞り込みをした大学は受験生から敬遠される覚悟をしておくことです。

 

 

ワークマンはよかった STRECHマイクロウォームパンツとZAT無縫製バックリュックタイプ24リットル #ワークマン #FieldCore

 

ワークマン よかったものを2つ紹介します。

STRECHマイクロウォームパンツとZAT無縫製バックリュックタイプ24リットル

#ワークマン #FieldCore

 

STRECHマイクロウォームパンツは、前年の冬、探したがすでに売り切れだったので、今期は寒くなる前に即購入しました。

ところが、どこにしまい込んだのかわからなくなり、寒くなっても履けなかったのです。

やっと発見し、今日初めて履いてみると、これがよかったんです。

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ストレッチがよく効いていて楽な履き心地はまるでジャージのよう。

ウエストもゴム入りなので、ベルトなしでも大丈夫。

足のラインに沿った立体裁断のため、本当に気持ちいい。

デニムのごわごわした履き心地とは無縁です。

裏地のフリースが暖かい。寒がりの人には最強のパンツとなるでしょう。

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ZAT無縫製バックは防水素材で、雨の日でも使えます。

ロールトップで容量を調整できます。

肩のストラップが取り外し可能で、固定されていないぶん、背負うとする時、動いてしまうので、ちょっと気を使います。

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自転車で買い物に行く時、このリュックがちょうどよい大きさです。マウンテンバイクなのでカゴがない分、容量が大きいこれが活躍します。もちろん急に雨が降っても大丈夫。

この手のものをアウトドアブランドの製品で買おうとすると、7、8倍は優に超えます。

圧倒的コストパフォーマンス。ワークマンならでは。

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最近買ったリーバイス505ウォームも暖かくてよかったけど、ワークマンの機能性、コストパフォーマンスの良さを味わうと、これでいいんじゃないかと思います。

ワークマンを選ぶこと、愛用することが、ブランド信仰への決別になるでしょう。

 

 

 

練習用小型ギターアンプのスピーカーを交換してみました。Fender champion600 JENSENスピーカー

 

使っていなかったギターアンプ Fender champion600のスピーカーをJENSENのスピーカーに交換してみました。

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結果は、高音がよく出るようになり、音がきらびやかになった印象があります。

私はストラトキャスターの音が好みなので、交換した結果に満足しています。

音の好みは人それぞれ違うので、あくまで参考までに。

 

楽器の修理や改造の知識も経験もありません。

全くの初心者の私ですが、ただ、ネットには多くの参考例があり、今回は簡単にできそうだったので、挑戦してみようと思ったのです。

ところが、これが後で困ることに・・・

 

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ネジを外し、引っ張っても、裏のカバーが外れません。

あちこち押したり引っ張ったりしてもダメ、ネットでも情報を探しても解決法は見当たらず、どうしようと思いました。出だしでつまずくなんて。

やけくそになってカバーを思いっきり引っ張ると、ベリッと音がしてはがれました。

本体とくっついていたようです。

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ホッとして、次は回路部を引き出す。

おや、ネジを外したのに出てこない。途中で引っかかる。

回路基板と真空管がついているので、手荒なことはできない。どうしようか。

しばらく考えて、また力ずくで引っ張ってみると、やっと外れました。

中をのぞくと本体部にアルミが貼られており、それが引っかかって破れている。

仕方ないなと思い直して、次の作業へ。

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Fender純正のスピーカーを外し、JENSENを装着する作業。

このとき、スピーカーケーブルにプラスとマイナスがあり、よくわからないまま反対をつけてしまったので、直します。これでいいはず。

回路基板を戻し、裏のカバーを取り付け、完成。

ストラトをつないで音出しの確認をすると、全く音が出ていない。

ああやっぱり、シロウトがやってはいけないんだ、プロに任さないとダメなんだ

とがっかりしました。

でもあきらめきれずに、またネジを外し、回路基板を引き抜き、スピーカーケーブルをきつめにつなぎ直してみました。

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そしてギターをつないで音が出た時は、拍子抜け。

 

なんや、簡単やん。

ちょっと接触が悪かっただけ。

これならシロウトでもできる、と我ながら勝手な感想を持ちました。

 

 

 

 

 

著者の熱量が半端なく高く、読者は感染すること間違いない。「宇宙を目指して海を渡る」 小野雅裕 東洋経済新報社 を読んで考えた

 

「宇宙を目指して海を渡る」 小野雅裕 東洋経済新報社 を読んで考えた

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夢を持つこと、夢に向かって努力し続けることの大切さを教えてくれた。

著者の熱量が半端なく高く、読者は感染すること間違いない。

おっさんの私でも、やる気が湧いてきた。若いみなさんにはぜひお薦めします。

 

印象に残った部分を引用します。

p128

ドラッカーが十三歳の頃に教師に投げかけられたという、この言葉を思い出してほしい。「あなたは何によって記憶されたいか。いま答えられなくてもいい。でも、五十歳になっても答えられなければ、あなたは人生を無駄にしたことになる」


p155
「人が旅をするのは目的地に到達するためではなく、旅をするためである」

*ゲーテの言葉

p156
そしておそらくあなたは、ゲーテが先の言葉で人生を旅に例えていることに気づかれたと思う。決して失敗しない人生を送るために、高校時代を大学受験のために過ごし、大学時代を就職活動のために過ごし、就職したら安心した老後を送るための貯金を作ることにいそしんで、その先にある「目的地」とはいったい何だろう?死だ。死でしかないではないか!だから、かのゲーテの言葉はこう言い換えることができよう。「人が生きるのは死ぬためではなく、生きるためである」と。

p157
「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持ったものだけだ」

*ロベルト・バッジョ

p159
「何にも失敗しないためには、死んだように及び腰になって生きるしかありません。しかしそんな人生は、元から失敗です」

*J・K・ローリング

p191
そう、人生における夢の役割とは、航海における灯台の光のようなものなのだ。叶うことも叶わないこともあろうが、それよりももっと本質的なのは、進み続けることだ。人生の荒波や暗闇の中、針路を定めるために必要なのが、夢という灯台の光なのだ。


p192
夢とは渇望だ。たとえば、あなたが砂漠で迷い、灼熱の中、三日間一滴も水を飲めなかった状態を想像してほしい。あなたは心の底からコップ一杯の水を欲しがるだろう。それが夢だ。夢とは生理的に渇望するものだ。断たれた時に死ぬほどの苦痛を覚えるものだ。

 *~は、私が注として記入したものです。

 

著者の能力や受けてきた教育のレベルの高さは言うまでもないが、なによりも「宇宙」を目指すその夢への思いの強さに圧倒される。

著者のような人は特別な存在で、私ら凡人は、とても及ばないし、参考にならない、と思いがちだが、そうではない。

読み進めるうちに、ああ自分も夢を実現したい、と思えるようになってくる。

うずうずしてくる。がんばれそうな気がしてくる。勇気とやる気を与えてくれる本だ。

こんな本は珍しいと思う。

 

第4章の国語力に関する意見も国語教師として大賛成だ。

 

若いみなさんもそうだが、自分の人生を生き切れていないなと感じるすべての大人にお薦めします。

 

 

 

 

「勉強の哲学 来たるべきバカのために」千葉雅也 文藝春秋 が学び直しのきっかけになりました #勉強の哲学 #千葉雅也 #読書感想 #学び直し

 

「勉強の哲学 来たるべきバカのために」千葉雅也 文藝春秋

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たいへん参考になったので、紹介を兼ねて感想を書きます。


おもしろく読み終えました。しかし、一部難解で私の頭では理解できなかったところもありました。
印象に残った箇所を引用します。

ツッコミ=アイロニーとボケ=ユーモアが、環境から自由になり、外部へと向かうための本質的な思考スキルである。

関西人にはたいへんわかりやすい比喩です。ボケとツッコミが哲学になるなんて驚きです。

「まとも」な本を読むことが、勉強の基本である。

 

難しげな言い方が出てきても、「そういう言い方をするもんなんだ」と冷静に読んでいくこと。中略 その分野=環境における言い方=考え方のコードを、メタに観察するのです。
そのために重要なのは、自分の実感に引きつけて理解しようとしないこと。「実感に合わないからわからない」では、勉強を進めようがありません。
そもそも、これまでの自分にとって異質な世界観を得ようとしているのだから、実感に合わないことが書いてあって当然なのです。むしろ、「なんでそんなふうに考えるの!?」と気味悪く、時には不快に思うこともあるような考え方を学んでこそ、勉強なのです。

 

 

今まではわからないことが出てくるとそこから読書が進まず、投げ出してしまうことがよくありました。
しかし、こだわらずにどんどん読んでいく姿勢が必要だと思いました。

なんとなく読み散らかしているだけでは、自分が考えたことなのか、どこかに書いてあったのかわからなくなってしまいます。そうすると、他人のアイデアと自分のアイデアがごっちゃになり、気づかないうちに、パクリをしてしまうということが起こりかねない。
 どこまでが他人が考えたことで、どこからが自分の考えなのかをはっきり区別して意識しなければならない。
中略 何という文献に、文字どおりにどう書いてあったのか、何ページなのかを明確に書き、それと区別して、自分の理解をメモしておく。勉強を続けるというのは、そのように「出典」ー文献の名前とページ数、さらに出版年などーを明記した読書ノートをつけ続けることです。

 

 

たくさんの本を読んできたけど、何も頭に残っていないような気がする。これが最近の実感でした。単に読むだけではダメなんですね。
これからは読書ノートをつけることをやっていきたい。

 

高校生や大学生のみなさん、働いている方、また定年後の学び直しを考えている人など、あらゆる年代におすすめの本です。

 

 

なぜ不倫なの?2018年東京大学 入試問題 国語第二問「太平記」を解いて考えた

 

東京大学の2018年入試で、不倫を題材にした古文が出題されていた。このご時世に、なぜ不倫問題なのか考えてみた。


国語第二問「太平記」

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解答例は河合塾解答速報より引用しました


高師直は、人妻になっている女に手紙を出す。わざわざ兼好法師に書かせたが、女に読んでもらえず、庭に捨てられてしまう。師直は「今日よりその兼好法師、これへ寄すべからず」と怒り、出入禁止にしてしまうのである。

そもそも隠遁者に恋文を発注する方が間違っていると思うのだが。恋や欲を捨てて世捨て人になっている兼好からすれば、権力者師直からの恋文代筆の命令はいい迷惑だったのかもしれない。

まあ作り話としても、太平記作者が兼好法師に批判的であることが見て取れる。


さて、薬師寺次郎左衛門公義という者が現れ、師直はこの男に相談する。
公義は和歌のみ書いて女に送る。女の反応を仲立ちから聞いて公義は、これは脈ありだと判断する。師直は喜び、公義に褒美を与える。


他愛もない話だといえばそれまで。
東大がなぜこんな不倫に関する題材を出題したのかについて考えてみる。


師直の時代に不倫という現代のような概念はなかっただろうから、不倫の善悪は問題ではない。

権力者が美しい女性を、たとえ人妻であっても、求めるのはよくある話だ。


ポイントは、公義が女の本心を読み解くところだ。くどくどと手紙を書いて送るのではなく、和歌を送り、その返事から出典の新古今の和歌を想起し、歌意を読み解く。公義は武士でありながら、歌道にも心得がある点を師直は大いに喜び、賞賛する。


このことから推測すると、この古典問題には、専門バカでなく、幅広い教養を持ち、人情の機微を理解し、臨機応変に対応できる、公義のような人材になれというメッセージが込められているのではないか。

権力者に忖度することだけが部下のあり方ではないだろう。


「太平記」は、岩波文庫で全六巻 兵藤裕己校注ででています。

 

2019年センター試験国語の第1問、評論の本文が、問題集ですでに使われているものだった #センター試験 #センター試験国語 

 

今年2019年のセンター試験国語の第1問、評論の本文が、問題集ですでに使われているものだった

 

センター試験の問題はここから。

https://nyushi.sankei.com/center/19/1/exam/3910.pdf

 

桐原書店「現代文アチーブ2三訂版」18番の問題
「翻訳をめぐる七つの非実践的な断章」沼野充義

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センターの本文の範囲は、問題集の本文に前後が加えられた形となっています。

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出版されていない文章の上に、さらに切り取るところが同じなんて、どんな確率ですか。


普通はこんなことはありません。


センター試験の問題作成者は、この問題集を見て作ったのではと疑います。

 

設問も「ヒンシュツ」すると「翻訳を回避する技術」の2箇所が同じ。


漢字の書き取りの「ヒンシュツ」が被っているなんて悪い冗談かと思いますよ。

 

この問題集で、この文章をやっていた人はラッキーでした。一度読んだ文章が出ると、楽勝です。

 

今年の国語は易しかったという評判で、平均点も16点上昇(1月25日の中間発表)したらしいです。

 

受験生にとっては、国語で点が取れたことはよかったと思いますが、出題の公平性に難ありだったことは残念でした。

 

来年でセンター試験は廃止されます。
大学入試共通テストでは、記述問題も出題されます。

 

大学入試センターは、今回のような既存の問題集などと被りがないよう、十分に準備して問題の作成をしてください。