bluesoyaji’s blog

読書、化石採集、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、文学、音楽、学び方などを書いています。少しでも高校生や受験生のみなさんの役に立てばうれしいです。

文学部って何の役に立つの? よくある問いに対する大阪大学文学部長の金水敏さんの言葉がすばらしかったので、紹介します。

 

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文学部で学ぶ意義について、語られた内容が、本質を突いていて同感しました。

大阪大学文学部長の金水敏さんは、文学部で学ぶことは、他学部のように実用、効用を目指すものではないと語ります。

以下は、印象に残る部分です。引用して紹介します。

 

平成25年から26年にかけて、全国国立大学で「ミッションの再定義」ということが行われましたが、文部科学省からの書き込みとして、人文社会科学系の部局に対し、組織再編・縮小を含む整理の方向が示され、「文系切り捨て政策」と騒がれたことは記憶に新しいところです。

悪名高き「文系学部廃止」の方針です。

 

つまり、文学部で学んだ事柄は、職業訓練ではなく、また生命や生活の利便性、社会の維持・管理と直接結びつく物ではない、ということです。

 

私たちは、生きている限り、なぜ、何のために生きているのかという問いに直面する時間が必ずやってきます。

 

文学部で学ぶ事柄は、これらの「なぜ」「何のために」という問いに答える手がかりを様々に与えてくれるのです。いや、むしろ、問いを見いだし、それについて考える手がかりを与えてくれると言う方がよいでしょう。
人間が人間として自由であるためには、直面した問題について考え抜くしかない。その考える手がかりを与えてくれるのが、文学部で学ぶさまざまな学問であったというわけです。

 

文学部の学問は、例え企業に就職しても、家庭に入ったとしても、一生続けることができます。お金はあまり要りません。エネルギーもさほど使わないので、エコであるとも言えます。少しの書籍と、考える頭さえあれば、たいてい間に合います。 

 

文学部の学問がエコであるという視点は、目からうろこでした。

文庫本一冊で、ある種の学問ができる、こんな個人プレイは他の学問分野ではないでしょう。

原発や巨大実験施設も必要ない。巨費も資源も必要ない。先人の知恵と自分の頭のみ。

究極のエコ学問です。

それで儲かるかどうかは別ですが。

 

社会に何か大きな変化が起こるとき、今までの知識や知恵では対処できないとき、文学部の英知が生きてくる、こんなすばらしいことはないでしょう。

 

文学部を目指す受験生の皆さん、金水敏さんの言葉をかみしめて、迷うことなく突き進みましょう。

 

40年近く前、迷うことなく文学部を選んだ、bluesoyajiも応援します。