ツイッターやテレビで流れてくる、コロナ禍のニュースを聞いていると、なぜこんなことができないのかとか、対応が遅すぎとか、フラストレーションがたまりっぱなしになります。
そこで、アメリカはこのコロナのパンデミックにどう対応したのかを描いたこの本を読んでみました。
日本と同じで、アメリカも連邦政府や州政府が、コロナに対して、対応を誤っていたことがよくわかりました。
アメリカには、CDC と呼ばれる組織があります。以下、ウィキペディアから引用
CDCは1946年に創設され、アメリカ国内・国外を問わず人々の健康と安全の保護を主導する立場にあるアメリカ合衆国連邦政府の機関である。健康に関する信頼できる情報の提供と、健康の増進が主目的である。結核など脅威となる疾病には国内外を問わず駆けつけ、調査・対策を講じる上で主導的な役割を果たしている[4]。
本センターより勧告される文書は非常に多くの文献やデータの収集結果を元に作成・発表されるため、世界共通ルール(世界標準)と見なされるほどの影響力を持ち、実際に日本・イギリスなどでも参照・活用されている。
私はこの本を読むまで、 CDCは世界最強の感染対策ができる組織だと思っていましたが、全くそうではなかったことがわかりました。
官僚主義、硬直化した組織、非常時に全く対応できない組織。読んでいると、ため息が出ます。日本の役所と一緒じゃないか……
本では、政府の中枢には属さない、科学者や専門家の活躍が紹介されています。どうパンデミックに向き合ってきたのか、その姿は、非常に示唆に富んでいます。登場人物が多いため、やや混乱しましたが、彼等の勇気や献身が、社会を支えているのだと確信しました。
現場で積み上げてきた知識や、体験を活かし、あるいはたぐいまれな発想で、パンデミックに対応する。彼等の活躍ぶりを読むと、痛快な気分になりました。日本にもこんな人がいて欲しい。
日本でも、マスコミで取り上げられる専門家、医師は多いですが、大きな違いを感じます。
アメリカは、コロナウィルスによる感染者数や死者の数で見ると、とてもパンデミックとの戦いに勝利したとは言えないでしょう。しかし、日本も今後の感染状況によっては、厳しい結果になるのではと危惧します。
この本を読んで、アメリカも日本と同じで、政府やCDCなどの専門機関が全く機能していなかったことがわかりました。
日本だけじゃなかったのか……これが一番印象に残りました。