bluesoyaji’s blog

定年後の趣味、大学入試問題の分析、国語の勉強方法、化石採集、鉱物採集、文学、読書、音楽など。高校生や受験生のみなさん、シニア世代で趣味をお探しのみなさんのお役に立てばうれしいです。

米津玄師さんの2019TOUR 脊椎がオパールになる頃 タイトルの意味を調べてみて、米津さんが鉱物に詳しいことが判明しました  #米津玄師 #脊椎がオパールになる頃

 

米津玄師 2019TOUR 脊椎がオパールになる頃

このタイトルの意味が気になり、調べてみました。


オパールとは、蛋白石(たんぱくせき)とも呼ばれ、「水を含んだ非晶質の酸化ケイ素で、時間がたつとしだいに石英化していく」鉱物のことです。


宝石として知られ、遊色と呼ばれる光の効果がたいへん美しいものです。
見る角度によって、緑や青や赤の光が燃え上がるように動きます。

国内では、福島県宝坂のオパールが有名です。
「宝坂の蛋白石は日本で産する蛋白石の中でも赤や緑の美しい遊色が現れ、宝石として通用する数少ないものである。」

カギカッコは引用 『日本の鉱物』監修 益富地学会館 成美堂出版より

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宮沢賢治の『貝の火』という短編にオパールが出てきます。

ホモイは玉を取りあげて見ました。玉は赤や黄の焔をあげて、せわしくせわしく燃えているように見えますが、実はやはり冷たく美しく澄んでいるのです。目にあてて空にすかして見ると、もう焔はなく、天の川が奇麗にすきとおっています。目からはなすと、またちらりちらり美しい火が燃えだします。

宮沢 賢治. 『宮沢賢治全集・283作品⇒1冊』【直筆水彩画・関連作品つき】 (Kindle の位置No.3621-3629). Kenji Miyazawa Complete works. Kindle 版.

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小さいですが、参考まで

 

『貝の火』はオパールという語は出てきませんが、主人公ホモイに贈られた宝石は、オパールです。
ちなみに、この短編小説は、父と子の物語としても読める作品です。深いですね。

 

では「脊椎がオパールになる」とは、どういうことでしょうか。

 

オパールを調べてみると、貝の化石がオパール化しているとか、アンモナイトや恐竜の骨がオパール化しているといった例がありました。
オーストラリアやアメリカで発見されています。


恐竜が生きていたのは、白亜紀と呼ばれる時代で、およそ1億年前の頃です。
オパール化するには気の遠くなるような長い年月がかかるのです。


仮に、人間の脊椎がオパールになるとしたなら、永遠と言ってよいほどの時間の経過が必要です。

したがって、「脊椎がオパールになる頃」とは、悠久の時間、永遠の時間を表現しているのではないでしょうか。

 

宮沢賢治は「石っこ賢さん」と呼ばれるほどの鉱物好きでした。
米津玄師さんも、「アイオライト」(Loser)や「フローライト」というように、鉱物名を歌詞に用いています。石好きなのかな。気になります。